発がん性HPVが子宮頸がんに移行するまで
発がん性HPVが子宮頸がんに移行するまで
【画像】発がん性HPVが子宮頸がんに移行するまで

子宮頸がんの基礎知識 Q&A

 子宮頸がんは、女性特有のがんの中では乳がんに次ぐ第2位の罹患率。また、40代以降となると罹患による死亡率も高まることから、早めの気づき、検査が必要だ。ほかのがんとは違って、予防ができるといった点もしっかり認識しておきたい。

Q  子宮頸がんになりやすい人は?

A 主な原因はHPVというウイルスで、性交渉によって感染するため、性体験のある女性はほとんどが感染するといわれている。ただし感染しても90%の女性は本人の免疫機能が働いて消退するが、10%の人は消退されず、「異形成」と呼ばれる前がん病変へ進行し、さらに子宮頸がんを引き起こす。

Q  前がん病変の段階で治療すれば、がんへの進行を防げるの?

A 軽度や中等度異形成では、治療しなくても消退することも多く、ただちに治療せずに経過観察を行うことがある。治療法としては、円錐切開術とレーザー蒸散手術など。HPVを除去できれば、子宮頸がんになる可能性は低くなる。

Q  レーザー蒸散手術とは?

A レーザー光線を子宮頸部の病変部に向けて照射し、焼灼する手術療法。中等度異形成で、(1)1~2年間経過観察をしても消退しない(2)HPVの中でもがんに移行してしまう8種類のハイリスクウイルスに感染している(3)定期的に経過観察ができないときなどに行われる術式。「HPVをずっと抱えていたくないから」という人には、レーザーは有用。

Q レーザー手術のメリット、デメリットは?

A 高度異形成では、病変部分を円錐形に切開する円錐切除術が行われる。しかし早産や流産になりやすいというデメリットがある。レーザーは妊娠に対しての影響が少ないのがメリットで、将来的に出産を希望する人にはおすすめ。デメリットは、病変部を焼いてしまうので病理診断がしにくく、再発率も切開より若干高くなる。

Q 切ったり焼いたりしたくない人はどんな予防法が?

A 子宮頸がんは予防できるがん。40代までは1年に1回、閉経してセックスもアクティブにしていないという50代以降の人は2年に1回、定期的な健診受診を。そして前がん病変のうちに治療を開始すること。がんに移行して子宮摘出にならないように、専門医に治療法の相談を。

取材・文/水口陽子