独居騒動で失った母親としての威厳

眞子さんが結婚する前日に宮内庁が公表した5人での家族写真('21年7月)
眞子さんが結婚する前日に宮内庁が公表した5人での家族写真('21年7月)
【写真】金髪の男性に密着されてしまうかなりミニスカートの佳子さま

「ご家族に関する質問では、佳子さまの結婚や、悠仁さまの今後の進路、アメリカで暮らす眞子さんの近況といった昨年同様の問いに加え、“分室(編集部注:旧御仮寓所)に残られている佳子さまは、どのようにお過ごしか”という質問もありました」

 これがどうやら、紀子さまにとって“耳の痛い話”だったようだ。

「かねて紀子さまは、佳子さまの一挙一動を注視されていました。学生時代、メディアにキャッチされた佳子さまを、“露出の多い服装は控えなさい”とお叱りになったのは有名な話。大学でダンスに取り組まれようとした際も、“サークルや部活には入らないように”と伝えられたといいます。わが道を行く佳子さまが、皇族らしからぬ言動を取られないよう、母として厳しく指導してこられました」(前出・宮内庁関係者、以下同)

 それが一転、最近は“没交渉”になりつつあるという。

「佳子さまの独居以来、母娘のコミュニケーションは激減したと聞きます。“皇室脱出”を切望される佳子さまに対し、紀子さまが以前のように立ち居振る舞いを指摘されることは、ほとんどなくなった……。記者から佳子さまの普段のご様子を問われても、紀子さまは“把握していない”というのが正直なところかと」

 前出の小田部氏は、独居騒動が世間に与えたイメージについて、こう見解を示す。

「母親と娘との不和を印象づけた側面があると思います。佳子さまがご両親との同居を嫌い、国民からの批判を承知しながらも、紀子さまは佳子さまの意に沿うしかなかった……。多くの国民は、そのような認識を抱いており、紀子さまの“母親としての威厳”が損なわれたとみる人も少なからずいるでしょう」

 眞子さんの結婚問題を機に、秋篠宮ご夫妻と姉妹の間に生じてしまった大きな亀裂。

「遠く離れたニューヨークで暮らす眞子さんとは、連絡を取ることすらままならない状況だといいます。しかし紀子さまは、大切に育ててきた愛娘たちとの“不和”を決して望んでおられません。実は新居には、眞子さんと小室圭さんの結婚の行方が混迷を極めていたころに撮影された家族5人の写真が飾られていて、目を細めながらよくご覧になっているそうです」(秋篠宮家関係者、以下同)

 新居に眞子さんや佳子さまの私室はなくとも、“秋篠宮家は5人家族”という思いを抱き、在りし日に想いを馳せておられるのだろう。

 さらに、誕生日当日に公開された近影は、その家族写真を背景にして撮影された。

計8枚の写真が公開されましたが、そのうち1枚にその家族写真が写り込んでいました。異国で暮らす眞子さんや、独居された佳子さまとともに、再び家族5人で集まる日を夢見ておられるのでしょう。

 メディアで一斉に報じられる誕生日写真は、眞子さんや佳子さまも当然ご覧になるはず。紀子さまは“娘たちとの関係を修復する”という決意を込めて、撮影されたに違いありません」

 母の切なるメッセージは、姉妹の心を動かせるか─。

小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代史を専門とし、『天皇家の帝王学』など著書多数