にデカデカと家系図を載せ、血筋アピール

 父親である岸信夫元防衛相の地盤を継いで今年4月に初当選した岸信千世議員が第8位。55票を獲得した。岸信介元首相が曽祖父で、伯父は安倍晋三元首相だ。

《親も伯父も、政治家として失格だった。この人は国政よりも岸家の名誉しか考えていない》(埼玉県・44歳)

《ホームページにデカデカと家系図を載せ、立派な血筋アピール。自分に何ができるのかの主張も実績もないお坊ちゃま》(大阪府・58歳)

 当選したばかりだが、厳しい意見が並んでいる。

「経験や実績がないとする意見もありますが、ついこの間、当選したばかり。こうした声が多いのは、やはり伯父である安倍さんや父・信夫氏への批判なんでしょう」

 と話して、今回のアンケート結果の印象を続ける。

「やはり大物世襲議員の注目度は高いですね。世襲議員はうんざりする反面、そうした“有名税”をありがたく思う複雑な気持ちなはず。何もせずともニュースに名前が載るわけですから。一方、アンケートからもわかるように国民の目は厳しい。県会議員から国会議員になった人は、こんなに厳しく言われません」

 信千世氏が、どんな仕事をしてくれるのか注目したい。

 第7位は、自民党の鈴木貴子議員。64票を獲得した。父親は、現職の国会議員として日本維新の会に所属する鈴木宗男氏という“異色な政治家親子”だ。

《自民党にいる理由がわからない。親を見ていると公私混同をして、税金を無駄につぎ込んでそう》(山形県・52歳)

《父親が地元で努力してきたから、親の七光りで当選できる》(高知県・63歳)

 貴子氏に関しては、角谷さんも厳しい視線を向ける。

「貴子さんは、民主党から自民党へ行った人。民主党に地盤を作ってもらいながら、看板(知名度)とカバン(資金)は父親の宗男さん頼りという謎の政治家です。宗男さんが維新の会にいるのも娘をバックアップするためのようで、所属する維新の会の言うことは聞かない。親子で“個人的に政治をやっている”という印象ですね。お父さんがいなくなったときに、貴子さんの真価が問われるでしょう」

 いつ、親離れができるのか。

 第6位は、東京都知事などを歴任した石原慎太郎氏の三男・石原宏高議員。84票を獲得した。今年9月には、総理大臣補佐官に就任した。

(左から)石原慎太郎、石原伸晃、石原良純、石原宏高
(左から)石原慎太郎、石原伸晃、石原良純、石原宏高

《父親の印象が強すぎるため、ご本人は頼りなく見えてしまう》(東京都・61歳)

《“最後は金目でしょ”と被災者をバカにしたから》(香川県・42歳)

 との声があったけど、「最後は金目でしょ」発言は兄・石原伸晃元衆議院議員の言葉だ。父や兄のイメージが強いよう。

 同じく“家のブランド力”でランクインした世襲議員がいる。110票を獲得し、第4位となった鳩山二郎議員だ。父親は法務大臣などを歴任した鳩山邦夫氏で、伯父が鳩山由紀夫元首相だ。

《伯父が総理のときに失望したので。鳩山家にいいイメージがない》(千葉県・48歳)

《鳩山ブランドは信用できない》(北海道・42歳)

 など、お家批判が殺到。

「石原慎太郎さんは大きい政治家すぎたことも関係していますね。カリスマ性はすごかったけど、裏を返せば敵もたくさんいるってこと。父親だけでなく選挙で落選した兄・伸晃氏の迷走ぶりも含めて、石原家への批判が強まったのでは。これは鳩山家も同じでしょう。二郎氏が政界で頭角を現しているかと聞かれると、まだまだ。ただ、回答の多くは2人がどんな人かは知らず、家柄だけで批判している。有名税の大変さがわかります」