アイドルを卒業したのちスタートさせたライター業はスランプ状態。友情も恋愛もうまくいかず、空回りしまくったアラサーが、とあるきっかけで、赤の他人のおっさんと同居生活を始めることに。同居人のササポン(井浦新)のマイナスイオン効果もあって再生していく安希子の姿に、見ているわたしたちの心も引き込まれていく。

深川「物語前半の一番詰んでいる時期にササポンに出会って、徐々に安希子の心がほぐれていく。がむしゃらに生きてきたひとりの女性の成長物語でもあります。

 同居するササポンとの空気感は現場に入ってから生まれたものが多かったですね。台本を読んでいるだけでは想像し得なかった会話の微妙な間とか、最初の2人の噛み合わなさは、演じながら井浦さんとリアルタイムで作っていった作品です

大木「実際に撮影現場にお邪魔しましたが、その完成された空気感をしっかりと感じました!

深川麻衣 撮影/渡邉智裕 【深川】ヘアメイク/花村枝美(MARVEE) スタイリスト/原未來 ワンピース/crinklecrinklecrinkle(レザボア) リング、イヤカフ/Jouete(ジュエッテ)
深川麻衣 撮影/渡邉智裕 【深川】ヘアメイク/花村枝美(MARVEE) スタイリスト/原未來 ワンピース/crinklecrinklecrinkle(レザボア) リング、イヤカフ/Jouete(ジュエッテ)
【写真】元SDN48・大木亜希子と元乃木坂46・深川麻衣のツーショット

 スイカを食べながら安希子がアラサー女子の心の叫びを吐露するシーンは、まるですべてアドリブのように思えるほど、会話のリズムが心地よくて。

 ササポンの優しい言葉のひとつひとつに、深川さんが演じられる安希子の表情がコロコロ変わって、表情の玉手箱みたいでした」

深川「スイカのシーンは、長いワンカットなんですよね。監督がその空気感を大事にしてくださったので、より伝わったのかもしれません」

 元アイドルという言葉が目立つが、メインはアラサー女性の心。アラサーだけでなく、30代を経験済みの世代にも、刺さる映画だ。

深川友情、恋愛や結婚。人生の転換期にぶつかっているひとりの女性が、ササポンという人に出会ったことでどう変化していくのか、その心の成長をぜひ見ていただきたいです。

 劇中に出てくるササポンの言葉を、みなさんがふとした瞬間に思い出して、心を軽くすることができたらすごくうれしいです」

 誰の人生にもある「くすぶり期」が、きっと、愛おしく思えてくる──。