19の頃の自分は「メインボーカルではない」

1998年にデビューすると、翌1999年には勢いそのままに紅白歌合戦に初出場
1998年にデビューすると、翌1999年には勢いそのままに紅白歌合戦に初出場
【写真】若者のカリスマだった『19』、メンバー326のイラスト

『あの紙ヒコーキ くもり空わって』『すべてへ』などの数々のヒット曲に紅白出場。一世を風靡したといって過言でない人気デュオにあったが、自身の歌についての当時の評価は──。

「自分は『19』でデビューしましたけども、皆さんの印象を借りるとしたならば、メインボーカルではないと思うんですよね、きっと。僕もそんなところのポジションにいるなぁって感じはしてたので、そこまで歌に対する強いプライドってのはなかったんです。

 自分の声に自信があって、これで何かを変えられるっていう思いは全然なくて。でも、声というものを楽器のひとつとして捉えて、素材として追求することに対しての面白さというのはすごく感じていました。

 ずっとそういうふうな目線で自分の声を見てきたので。今はしっかり自分の歌に自信を持ってます。自信というか人にアピールする自信ではないんですけども、ちゃんと意図は届けられるように声を重ねてきたかなと思っています」

 新作となるアルバムは、いわゆる“流通”には乗らない。CDの配送も自身で一手に担う。

「流通っていうのは、いわゆる全国のCD屋さんに行って買うっていうことですよね。でも今はそういったお店もずいぶん限られているので、今はもう流通の意味もほぼない。今回はまだやっていないですけど、Amazonだったり楽天とかもそうですけど、個人でそういうところも使えますし、サブスクもあります。

 いくらでも発信する方法があるので、自分でやれる限りはやりますね。メジャーレーベルにいるわけでもないですし、メジャーにいたとてレーベルのやっていることもほとんど配信ですしね。配信で何万再生とか、そういった部分を重要視しているだけなので。そういうので気にかかって聞いてもらうような、それで喜ぶような年でもないですから」

 そんな新作は25日リリースのため現在は予約販売であるのだが、販売を停止している。在庫として枚数は残っているのだが、25日に東京・高円寺で開催するワンマンライブを訪れてくれた人に販売する分を残しておかなければならないための販売停止であり、好調が理由だ。