「愛人!?」保科有里と石田社長の関係

コンサート終了後には保科さんと物販コーナーに立ち、観客と気さくに話す
コンサート終了後には保科さんと物販コーナーに立ち、観客と気さくに話す
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 さて「グループ」といえば避けて通れないのが「愛人問題」である。正確には、CMにいつも石田社長と一緒に出てくるグループ歌手・保科有里さんの「愛人疑惑問題」だ。

 結論から言えば、2人の関係はビジネスパートナー、ある意味では愛人以上の関係である。しかしながら「社長〜 安くして〜」と甘える妙齢の女性と、ついつい安くしてしまう石田社長というCMでの2人の様子を見れば、ただならぬ関係と思うのも無理はないだろう。

 そんな2人の出会いはおよそ16年前。ホテルのラウンジで歌っていた保科さんが受け入れ先の事務所にと石田社長を紹介されたことがきっかけだった。保科さんがこう振り返る。

「そのときは私以外にも2人候補の方がいたんです。でも私が『よろしくお願いします』と握手したら『はい』と社長がお答えになって。『あなたに“はい”って言ったからもう他の2人は会わなくていい』と、私に決めてくださいました」(保科さん)

 その後、グループ所属歌手として活動しつつ、カラオケマイクなどの商品紹介に登場するようになった保科さん。本人の“素”はどちらかといえば低めの声だが、CMのときは“愛人感”を全開にしている。その表情管理や指先に至るまで「完璧」で、ミラクルひかるさんなどモノマネ芸人の大好物であるのもうなずけるというものだ。

「私のオリジナル曲はいろんなタイプの楽曲があって、初恋の歌もあれば、失恋の歌もある。それによって人格を変えて歌うことが好きなんです。だから、CMでは思いっきり甘える女の子の人格になっていますね。甘えた声を出すのは最初恥ずかしかったんですが、それを望まれているのであればやりきろうと思っています。愛人かって本当によく聞かれてきましたが」

 では、そもそも石田社長が保科さんを見初めたのはなぜだったのだろうか?

「保科さんをCMに起用したのは、まるっきり“色がなかった”からです。松方弘樹さんだったら、商品じゃなくて自分たちのために表情をつくっちゃうでしょう。そうなると社名は覚えてもらえるかもしれないけど、彼らの下になって、彼らの色がついちゃうから。でも保科さんなら真っ白だから、そこを利用させてもらった形ですね」

 その社長の言葉を聞いて「こんなにヒット曲がなくてよかったと思うことはなかった」とつぶやく保科さん。とはいえ、型破りな石田社長にパートナーに選ばれたのは、決して楽なことではないという。

「社長が基本的に全部決めてきちゃうんですよね。『これをやるぞ』『デュエット曲を出すぞ』と、もうやることだけが決まっている。だから私は毎回『できるの〜?』と疑うところからですね」(保科さん)

 そんな社長のむちゃ振りのおかげか、2人の露出はどんどん増えている。往年のスターを多数抱えるグループだが、一番の売れっ子は、石田社長と保科さんの2人であるのは他の所属タレントも認めているところだ。実際、コンサートで一番人だかりが多いのは、常に石田社長と保科さん2人の物販ブースである。また、特に若い世代にはTikTokでの2人のやりとりが人気だ。

コンサート終了後には保科さんと物販コーナーに立ち、観客と気さくに話す
コンサート終了後には保科さんと物販コーナーに立ち、観客と気さくに話す

 さらに現在、グループの商品のCMだけでなく、他企業や自治体からのプロモーション映像をCMと同じフォーマットで制作する依頼が多数来ているという。もはや一企業のCMを超えた、確立した存在として浸透してきているのだ。2023年末には2人の単独公演も行い、こちらも若い世代の客が多く集まったという。2人の人気はますます勢いを増している。

「テレビに2人で出るようになって何が変わったかというと、一番大きなところは売り上げじゃなくて、クレームがなくなったことなんです。今まで通販はクレームの嵐だったのに、『頑張れよ』なんて電話をお客様からいただけるようになった。これはとても素晴らしいことです」