そんな“将来のメジャーリーガー”が沖縄県・石垣島に降り立った。1月30日、南ぬ島石垣空港で待ち構えた100人のファンから拍手が沸き起こるなど、温かな歓迎ムードに包まれたマリーンズと佐々木だが、沖縄・宮崎キャンプを行き来するスポーツ紙・遊軍記者は「朗希パニック」を危惧する。

「キャンプといえば練習合間のファンサービスが見慣れた光景ですが、直筆サインが欲しいがために半ば強引に選手に迫るなど、マナー違反や迷惑行為に走るファンが増加している印象です。

 中には特定チームのファンというよりも、各球団のキャンプ地を回ってはサインをかき集める“同じ顔”も見受けられます。おそらくは“出品”目当ての連中だとは思いますが、今年は“プレミア化”必至の佐々木がターゲットになりそう

 近年、プロ野球選手の直筆サイン色紙をはじめ、サイン入りボールやグッズがフリマアプリやネットオークションをにぎわせている。キャンプシーズンになると出品件数がグッと増えるのだが、多くが現地で入手した“商品”というわけだ。

ダルビッシュのサインが数万円に

2023年2月、“転売ヤー”に苦言を呈したとされる西武ライオンズ・隅田知一郎投手(Twitterより)
2023年2月、“転売ヤー”に苦言を呈したとされる西武ライオンズ・隅田知一郎投手(Twitterより)
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 コロナ規制が緩和された2023年にも、WBC直前合宿で時間が許す限りのサイン対応に努めたメジャーリーガー・ダルビッシュ有だったが、直後には直筆サインが多数出品されては数万円の値がついたことも。

 いわゆる購入商品に高値をつけて販売する“転売”行為とは異なるのかもしれないが、ファンサービスという選手の“善意”を踏みにじる行為は、ある意味“転売ヤー”よりもタチが悪いといえよう。

「一見して純粋にサインが欲しいファンと、“転売”目的の人と見分けがつかないため、選手も疑心暗鬼になってサインをする気の毒な状況です。中には子どもを“ダシ”にして断れない状況を作ったり、変装して何回も列に並び直したり、サインを書いてもらった選手の名前を知らない連中もいたそうです。

 以前には、深夜に“サインしろ”と宿舎に押しかけては警備員と揉み合いになったり、移動時にサインを断ったことで暴言を吐かれた選手もいました。そんな自分勝手な輩が本当のファンであるはずなく、球団も対応に苦慮していると聞きます」(前出・スポーツ紙記者、以下同)