ハラスメントにコンプライアンスという言葉もまだなく、その意識のかけらもなかったころのこと。
ジェンダーへの気遣いは皆無だった
「身体測定のときに上衣を脱がされた」(群馬県・男性・40歳)
「体操着がブルマだった」(奈良県・女性・40歳)
「体育のとき、男女同じ部屋で着替えをした」(千葉県・男性・43歳)
「身体検査が男女一緒だった」(広島県・男性・47歳)
「身体検査で上を脱ぎハダカ。小6で、しかも男性教師がいろいろ測定するというキモさ」(埼玉県・女性・57歳)
と、ジェンダーへの気遣いなど皆無。
「今だったら到底考えられないことばかり。時代が変わっているのをすごく感じます」
令和の今となってはありえないことが、常識のようにまかり通っていた昭和のころ。令和の今は子どもたちの権利は守られ、自由度は高い。ただし、昭和と比べ、今の子どもたちが生きやすいかといったらどうだろう。
「昔はシンプルに締めつけられていただけだけど、今の子どもはネットも含めた人間関係が複雑で、仲間外れにならないように生きないといけない。自由になったらなったで、大変なことがいっぱいあるのでしょうね。
それに、贅沢が当たり前になってるのがちょっとかわいそうだなと思う。給食で新しいメニューが出ても、さほどうれしくもない。一つひとつの喜びが少なくなってる。そこは昭和のほうが豊かだった気がします」
笑える“あるある”もあれば、苦い思い出も。昭和のころの懐かしの記憶を、今、改めて振り返ってみてはいかがだろうか。
取材・文/小野寺悦子