「想定を遥かに超えて」出版社も感動
算数のイメージがない有名人のほうが印象に残ると考えたという。
「普段は算数教育を研究されている先生方に参加していただく編集委員会で企画の提案、趣旨の説明を行った結果、宇宙飛行士の野口聡一先生のような算数・数学との親和性が高い方々と併せて、大谷翔平選手などの名前が挙がり、企画趣旨を説明したところ“子どもたちのためになるのであれば”ということで、インタビューをご快諾いただきました」(東京書籍広報担当者、以下同)
2023年11月に日本国内の約2万の全小学校にジュニア用グラブ約6万個を寄付した大谷らしく「子どもたちのため」という理由だった。
「なお、大谷選手の過去のインタビューなどを拝見し、筋道を立てて積み上げていく、ゴールから逆算して落とし込んでいくスタイルは、算数・数学の考え方と似ているところがあると考えておりました。インタビューをさせていただいた際には、そのような考えに落とし込んでお話していただけるのではないかと推察、あるいは期待をしており、インタビューでは、単純化して考える、記録に残して視覚化することにより省察の精度を上げていく、などといった、算数の学習で育みたい汎用的な力について、こちらの想定をはるかに超えて具体的にわかりやすくお話しくださり、たいへん感動いたしました」
と、出版社も予想を上回る大絶賛のインタビュー内容だった。
「なお、4年の教科書では、卓球選手の伊藤美誠選手、6年の教科書では、野口聡一さんにインタビューを依頼し、お二方ともご快諾していただきました」
小学5年生以外の算数の教科書にも、有名人が掲載されているとのことだった。