目次
Page 1
ー 「お道筋」と呼ばれる3つのルート
Page 2
ー 悠仁さまのトンボ研究

「ゴルフ界のために大変、尽力なさいました」

 天皇、皇后両陛下が主催する春の園遊会が、4月22日、東京・元赤坂の赤坂御用地内の赤坂御苑で開かれた。漫画家のちばてつやさん、火災で焼失した沖縄県那覇市の首里城の復元に取り組む歴史学者で琉球大学名誉教授、高良倉吉さんら各界の功労者約1400人が出席した。

「お道筋」と呼ばれる3つのルート

園遊会で和やかに会話を楽しまれる愛子さまと佳子さま、常陸宮妃華子さま(2025年4月22日)
園遊会で和やかに会話を楽しまれる愛子さまと佳子さま、常陸宮妃華子さま(2025年4月22日)

 陛下は、プロゴルファーの青木功さんを冒頭のようにねぎらったうえで、「私もちょっとだけ(ゴルフを)やりましたけれど、なかなか」と、話した。青木さんが、「お忙しいからね、チャンスがありましたら手ほどきしますよ」と、答えると周囲から笑い声が上がっていた。

 この日、皇后雅子さまや秋篠宮妃紀子さまたち女性皇族は、和服姿だった。園遊会は昨年まで、両陛下を先頭に一列で進むやり方だった。しかし、会場が赤坂御苑となった1963年以来初めて、今回から、出席者らと交流の機会を増やす目的などのため、「お道筋」と呼ばれるルートが3つに分かれた。

 両陛下のルートとは別に、秋篠宮ご夫妻と常陸宮妃華子さまたちのルート、それに両陛下の長女、愛子さまや秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまたちのルートが設けられた。両陛下の歩く道沿いだけでなく、愛子さまと佳子さまたちが歩く周辺にも、出席者たちが大勢集まり、歓談した。周囲の新緑に溶け込むような、うぐいす色の振り袖を着た佳子さまは、柔らかな笑顔で話しかけたり、一人ひとりの目を見て、じっくりと話に耳を傾けていた。また、淡い水色の振り袖姿の愛子さまは出席者に、「何を召し上がりましたか」などと、質問したという。

《今回の園遊会でも佳子さまが、初参加で緊張ぎみの愛子さまを気遣うように、何度もやさしく声をかけるなど、姉妹のように仲睦まじい様子がニュースなどで伝えられた。佳子さまと愛子さまの活躍は、国民をホッと和ませる。今年、2人の内親王のさらなる成長が楽しみだ》

 昨年4月、春の園遊会が開催されたが、愛子さまはこのとき、初めて園遊会に参加した。当時、この連載で、2人の園遊会での様子を紹介しながら私は、このように書いたが、今年の愛子さまは実に堂々としていて、成年皇族としての成長が感じられた。

長所、短所についてですが、長所は興味のあることを徹底して追求することができるところだと思います。言い換えると心惹かれるものに対して、没頭できるということです。例えば、夏の休日に、お昼過ぎから、林の中や池の周りでトンボを観察していますと、気がついたら日が暮れてしまっていたということもよくありました。

 ただこれは、見方を変えてみますと、短所と捉えることもできます。それは時としてこだわりを持ちすぎてしまうということです。場合に応じて、柔軟に対応できるようにしていきたいと考えております。

 続けて、興味についてですが、幼少のころから昆虫には興味を持っておりましたが、最近は植物にも関心を持っています。昆虫と植物を観察していますと、虫が食べる草である食草や、生息環境、受粉などの観点で多く関連があると思います」

「(中略)最後に、トンボの研究の魅力についてですが、まず、トンボは、体の色や姿の美しさ、多種多様な環境に生息し、環境指標にもなること、そしてトンボの翅をプロペラに応用できるように、バイオミミクリーという分野に活用できることなどの魅力があると思います。トンボは身近な昆虫でありながら、まだ解明されていない部分もあり、新たな知見を得ることができたり、トンボの分野から、それ以外の分野につなげることができたりするところも、魅力であると考えています」

 佳子さまの弟、悠仁さまが成年皇族となり、今年3月3日に記者会見が行われた。悠仁さまは会見で、記者の質問に答えながら、前述したようにトンボ研究の魅力などについて語っている。