「wakatte.TV」といえば、学歴至上主義をコンセプトに、数々の動画を配信。本書も、「学歴は最強の保険になる」「学歴は関係ないなんてことは絶対ない」といった強い主張が目立つが、これに反発する声も少なくない。
高校1年生からでも十分巻き返せる
「『人生に学歴は関係ない』という批判は、めちゃくちゃ来ます。でも全然気にならないです(笑)。というのも、僕も学歴はいらないと思って、一度大学をやめた身なんです。起業して会社経営をしていました。
その経験があるからこそ、学歴はあったほうがいいと思っています。学歴がいらないと思う人の気持ちもわかるし、僕はそれを否定するつもりはないです」(びーやま)
むしろ、「勉強以外にやりたいことが見つけられたら、学歴は必要ない」というのが、びーやまさんの考えだ。
「本にも書きましたが、例えば、野球の大谷翔平選手は学歴でいうと高卒ですが、そんなの関係ないくらいの偉業を打ち立てています。圧倒的な才能を持っていたり、絶対にやりたいと思えることがあれば、それに向かっていくべきです。
でも、そのやりたいことを18歳の時点で見つけられる人は、実際にはほとんどいません。であれば、人生の保険として学歴を持っていたほうがいい。学歴は将来の自分を助けてくれるものなんです」(びーやま)
本書では、大学受験の地域差についてもリアルに書かれている。びーやまさんによると、地方の公立高校では、国公立大学に進学することが何よりも優先される風潮があるという。
「僕自身そうでした。最近も、ある地方の高校に通う子が、東京の私大を目指したいと言ったら、学校の先生から進路指導をしてもらえなくなったという話を聞きました。ほかにも、『女性は地元に残るべき』という価値観を持つ地域もいまだにあります」(びーやま)
しかし、地域の価値観に流されず、自分の進みたい道に挑戦してほしいと、びーやまさんは言う。
「自分は地方だから無理だとか、親も高卒だから大学には行けないとか、最初から天井を決めちゃう子は多いです。でも、今は、どこにいたってチャレンジできる時代。例えば、高校の偏差値が低いからと、有名大を諦める必要はまったくありません。高校1年生からでも十分巻き返せます」(びーやま)
なにより重要なのは、“学歴の重要性を知って、行動できるか”。それを体現したのが、相方のふーみんさんだという。
「相方のふーみんは、京大合格者が出ない高校から、唯一合格しました。それが実現できたのは、ふーみんが高校1年生のときすでに、学歴の重要性を知っていたからです」(びーやま)
「当時の恩師が、学歴の重要性を教えてくれたんです。だからこそ京大という目標に向かって努力できました。この本に書かれていることは、そのとき僕が教わったこととほとんど同じです」(ふーみん)