身を挺して抗議する必要があった
「阿部監督の抗議もチームスポーツの指揮官として当然のことで、しかも自身も捕手だけに甲斐選手の気持ちは痛いほどわかる。選手が“絶対にタッチした”と言うのならば、選手のプライドを守るためにも身を挺して抗議する必要があったのでしょう。
今回の一件はビデオ判定による結果とはいえ、審判による判定に至った説明があってもよかったように思います。1点が試合を決める展開で、なぜ“アウト”が一転して“セーフ”になったのか、あの場で説明することで少なくとも阿部監督、場内を落ちるかせることはできたのかなと。
それと私個人の捉え方ですが、新庄さんのようなスマートな監督もいいですが、阿部監督の身体を張った抗議は、選手にも“監督のために次こそ”との気持ちを奮い立たせる“プレー”になったことでしょう」(前出・ライター)
試合後、自身が受けた退場処分を振り返り、
「してはいけないことをしてしまった。審判にも、選手にも申し訳ない。必死にやっている選手がいて、自分を失って熱くなってしまった」
反省しきりだった阿部監督。さらに翌3日、試合前のメンバー表交換の際に審判団、そして試合を途中で妨げてしまったことへのお詫びか、藤川監督にも帽子をとって深々と一礼した阿部監督。この潔い態度もスポーツマンのお手本だろう。