第2位は、元おニャン子クラブの生稲晃子参議院議員。前回の参院選で、自民党の新人として東京選挙区から立候補。激戦区ながら約61万票を集め、初当選した。

「沖縄県出身なのに、米軍基地問題についてまったく知識がない」

話の内容に中身がなく、政治の知識がまるっきりないのがよくわかる。辞めたほうがいい」(埼玉県・36歳・男性)

票集めのためだけに存在する無能議員」(東京都・39歳・女性)

 と、比較的若い層から批判が集まった。

2024年11月第2次石破内閣にて復興大臣政務官兼内閣府大臣政務官に就任した今井絵理子
2024年11月第2次石破内閣にて復興大臣政務官兼内閣府大臣政務官に就任した今井絵理子
【写真】アイドル時代に水着姿を披露していた三原じゅん子議員

彼女の擁立を主導したのは当時、官房副長官だった萩生田光一氏。元アイドルというだけで、簡単に担ぎ上げる自民党がまずおかしいんです。公示前、票集めのために萩生田氏とともに旧統一教会関連施設を訪問したことが発覚して大問題になりましたが、訳もわからず連れていかれた生稲さんもある意味、気の毒です

 昨年11月には、外務大臣政務官に抜擢された生稲氏。実績を伴わない不可解な人事に、国民からは反発や疑問の声が噴出した。

 圧倒的な票数で1位となったのは、元SPEEDの今井絵理子参議院議員。2016年に自民党の参院選比例代表公認候補として出馬し、これまで当選2回。

沖縄県出身なのに、米軍基地問題についてまったく知識がないのが信じられない」(茨城県・60歳・男性)

不倫疑惑、エッフェル塔観光問題などで世間を騒がせすぎ。ポンコツのうえに精神的な強靭さだけは並外れている」(神奈川県・66歳・男性)

 など、辛辣な意見がズラリ。

なかでも、フランス研修についての問題は見過ごせません。活動報告をすると国民に約束したのなら、実行すべき。有権者をバカにしてますよ

「ポンコツだと思う」現職タレント議員ランキングTOP5
「ポンコツだと思う」現職タレント議員ランキングTOP5

 現在は内閣府大臣政務官、復興大臣政務官を務める。生稲氏と同様、政務官の起用には首をかしげざるを得ない。

実は政務官や副大臣なんて、それほど重要なポストではないんです。肩書がないと格好がつかないようなときに使われる、便利な役職でもあります。例えば誰かの選挙応援演説のときに“元タレント”よりも、“元タレントで政務官”の今井絵理子が来るほうが、箔がつく。その程度のものです

 今回、トップ5に名が挙がったのは全員が参議院議員。参議院は「良識の府」とも呼ばれ、長期的な視点から審議を尽くす役割を持つが、近年はその存在意義が問われ、不要論まで飛び出している。

 国民が低賃金にあえぐなか、参議院議員の歳費(年収)は2000万円超。これに、報告義務のない調査研究広報滞在費(いわゆる文通費)が年1200万円プラスされる。

参議院の任期は6年。一度当選したら6年もの長きにわたり、その議員に血税が注がれます。にもかかわらず、使い捨てのような議員を擁立する党に大きな問題があるのです。政治を変えたいなら、必ず投票に行くことです

 間近に迫った参院選は、3連休の中日。投票率の低下が予想され“与党に有利な日程”と物議を醸している。タレント議員に“NO”をつきつけられるのは、清き1票のみだ。

大谷昭宏 ジャーナリスト、元読売新聞記者。テレビのコメンテーターとして『ひるおび』(TBS系)などに出演中