公表は「失敗だったとは言えない」
本人によるカミングアウトは、ほかのケースに比べて非難されることが多い。理由はいろいろあるが、根底にあるのは“親や兄弟に頼らず、自分の力でやり抜く”ことを美徳とする、日本人的な価値観だ。
映画ジャーナリストによれば、
「海外ではそんなことはないですね。そもそも隠すこともしませんし、強調することもない。俳優が成功するのは実力次第ですから、いちいち出自を気にする人はいないんです」
海外でも人気俳優の子どもや兄弟が同じように俳優としてデビューすることがあるが、売名や便乗と非難されるようなことはほとんどないという。これは日本だけの風潮なのか。
また、タイミングの悪さを指摘する声もあるが、大手芸能プロのマネージャーはこう語る。
「ある程度、実績を積むか成功してからなら、ここまで叩かれることはなかったでしょうね。ミスコンのグランプリを獲ってからでもよかったし、獲れなくても終わった後のほうがよかったと思います。このタイミングでは、“賞獲りに有利になるように公表したのではないか”と思う人が多い。公表したことで、グランプリを獲ったら獲ったで、主催者側が忖度したんじゃないかと疑われますしね。
さらに言うと、売名とか便乗とか、そんなものは芸能界では当たり前のことですよ。そもそもですが、芸能人は名前を売らなければ仕事にならない。そのために利用できるものは何でも利用するべきですし、それは何も非難されることじゃありません。すでに人気があってよく知られている人の兄弟、姉妹というのは、わかりやすく売り出しやすいキャッチコピーになりますし、これほど手っ取り早いものはありませんから」
そのため、業界内から彼女を非難する声が出てくることはないという。また、世間からは批判的な意見が集中したが、「話題になったことで広く名前を知られたわけだから、カミングアウトは失敗だったとは言えない」という。
よく考えなくとも、そんなに目くじらを立てる必要はないことなのだが、何か“ひと言”言いたい人が多いのは、今回のニュースに限ったことではないだろう。
いずれにせよ、彼女がやらなければならないことはハッキリしている。さらに実績を積んで、“姉越え”を果たし、そんな人たちを黙らせることだ。すべては、今後の澪奈の活動にかかっている。