紫外線対策は薄色サングラス
具体的な対策は、サングラスが最も効果的だという。しかし意外な盲点もあるので注意したい。
「肌には日焼け止めを塗るなど予防が可能ですが、目はそれができず、いわば丸裸の状態。そこでUVカット効果のあるサングラスをかけましょう。カット率は100%に近いほど良いですね。さらにUV―AとUV―Bの両方をカットする“UV400”表記のあるレンズを選びましょう。
ただし、レンズの色が濃いほど紫外線をカットすると思われがちですが、それは大きな間違い。濃い色のレンズは暗いので、瞳孔が開いてしまいます。瞳孔が開くとより多くの光が網膜まで到達し、脳がダメージを受けてしまう。サングラスは薄い色がおすすめですし、透明のレンズに紫外線カット加工を施した眼鏡も良いです。UVカット加工のコンタクトレンズもあるので、それを装着したうえで、サングラスをかけるのも工夫のひとつです」
そのほかにも、つばの広い帽子や日傘をサングラスと併用する、紫外線量の多い午前10時から午後2時の時間帯を避けて外出するなどの対策があげられる。しかし、それでも大量の紫外線を浴びた場合は、何を行えばよいのだろうか。
「まず冷やすことが大事です。肌が急激に日焼けすると、やけどのような状態になりますよね。目にもそれが起こるので、保冷剤でしっかり冷やしましょう。大量に発生した活性酸素を減らすため、ビタミンCをとることも大切。レモンやキウイ、いちごなどのフルーツや、サプリメントで補うのも良いでしょう」
ほかには植物油やごま、アーモンドなどに含まれるビタミンE、緑黄色野菜や鮭などに含まれるカロテノイド、ポリフェノールなどの栄養素も抗酸化作用があるといわれている。そして、涙を流すことも重要だという。
「目薬をさすよりも、ご自身の涙で目を潤しましょう。涙には目薬以上に炎症を抑えたり免疫力を上げる効果があり、ビタミンなどの栄養物質も含まれています。そして涙を流すためには、まばたきが重要。涙は水と油からできていますが、まばたきをして上瞼と下瞼がくっつくことではじめて、涙腺からは水が、マイボーム腺からは油が出る仕組み。人間が無意識に行うまばたきにも、重要な役割があるんです」