古巣・阪神でさえスルーを決め込んだ藤浪獲得に、「ウチは強みを持っている。武器がある」と請求難の克服に自信をのぞかせた、DeNAの萩原龍大統括本部長。8月2日に配信された『Number Web』のインタビュー記事でも、
【うちが持っている武器を徹底的に使うことです。球速に関しては現状でまったく問題はないのですが、コマンド(制球力)については、うちのAIやメカニクスのデータ班を生かせると思っています。】
「AI」や「データ」といったIT企業らしい言葉を用いては、藤浪を「良化できる」と親会社のテクノロジーを誇ったが……。
DeNA社の命運をもかけた藤浪の復活
前出の野球ライターは「まだまだ“解析”途中なのでしょう」と前置きしつつ、
「メジャーではあらゆる角度、分野のデータが取り込まれ、AIを利用した最先端の分析が行われています。むしろ野球テクノロジーに関しては、プロ野球より2歩も3歩も先を行っているはずが、彼らでさえ藤浪にはお手上げ状態でした」
もちろん、“ITベンチャーの雄”からプロ野球チームを所有する大企業に成長したDeNAだ。皮肉ではなく、独自の野球テクノロジーに自信を持っている、今回の投球も想定内とした上での萩原本部長の発言なのだろう。
「ただ、仮に藤浪が一軍のマウンドに立つことなくシーズンを終えた場合、獲得してくれた球団に泥を塗るだけでなく、DeNAはIT企業としての評価、それこそグループ会社の株価にも影響を与えかねません。もしかしたらチームの勝敗以上に、藤浪は社の命運がかかった選手と言えるのかも」(同・ライター)
AIは巨人戦での藤浪の大乱調をどう分析しているのだろうか。