SNSで拡散されている、広陵高校と旭川志峯高校の“握手拒否”シーン(一部、編集部修正)
SNSで拡散されている、広陵高校と旭川志峯高校の“握手拒否”シーン(一部、編集部修正)
【写真】全国中継で“晒し者”に…広陵ナインが“握手拒否”されたシーン

 かつて2005年には、高知県の名門・明徳義塾高校の野球部員が下級生に暴行を働き、さらに11人が喫煙していたことも判明し、大会開幕の2日前に出場辞退を申し出た。他にもセンバツを含めて、暴力・暴行や飲酒・喫煙などの不祥事が発覚したことで、出場辞退に至った高校は少なくない。

 そんな過去の事例を顧みて、広陵が出場を辞退しなかったこと、また高野連が課した「厳重注意処分」が事態を軽く見ている受け取られ、不公平感を持たれて批判が噴出しているようだ。

高野連は誹謗中傷には「法的措置」

 広陵ナインを率いる中井哲之監督は試合前、

「反省すべきは反省してきてこの大会を迎えていますので。目の前の試合を全力でプレーするだけ」

 “禊は済んだ”として旭川志峯との試合に臨んでいる。

 一方の高野連は公式Xにて、大会関係者に対する「誹謗中傷」等は《名誉や尊厳、人権を傷つけ、心身に深刻な影響を生じさせるもの》として、《法的措置を含めて毅然とした対応をとってまいります》と講じている。

 甲子園でのプレーを夢見て名門に入部するも、暴行によって名誉や尊厳、人権を傷つけられ、心身に深刻な影響を生じて退部を余儀なくされた選手。暴行と無関係の広陵ナインが責められるべきではないのは当然だが、旭川志峯の“握手拒否”は夢を閉ざされた“球児”の気持ちを慮っての行動だったのか。