トヨタとの強固なパートナーシップ
相撲協会を退職後、『世界相撲グランドスラム』構想を打ち出した矢先に、アマチュア相撲を統括する日本相撲連盟会長にトヨタ社長の豊田章男会長が就任。豊田会長はトヨタの株主総会でも白鵬の退職について「こんな終わり方ないよね」と2010年からの付き合いを告白し、相撲を世界に広めるために応援を呼びかけるほどの仲だ。
白鵬氏が会場を探していると豊田会長から「もう作ったぞ」と伝えられ「トヨタアリーナをアマチュア相撲、国際相撲の聖地にしたいという会長の思いがある。すごくありがたい」と感謝と驚きを述べた。
会場となるトヨタアリーナ東京は、10月3日にバスケットボール・Bリーグのアルバルク東京ホームゲーム(対宇都宮ブレックス)で開業する。10月11、12日にはOfficial髭男dismが登場。約1万人を収容する日本屈指のアリーナだ。
「国技館が子どもたちにとって目指す場所であることには間違いないでしょう。花園がラグビー少年の憧れであり、甲子園が野球少年の夢の舞台であるのと同様に、国技館は相撲少年にとっての聖地でした。しかし、女子相撲の発展、相撲の国際化、そして相撲協会からの独立という新たなビジョンを具現化する第一歩になると思います」(スポーツ紙記者)
白鵬氏には、トヨタアリーナを新たな「聖地」として確立させ、国技館に負けない権威と魅力を持つ大会に育て上げる責任がある。来年2月の第16回白鵬杯が、どのような大会として開催されるか相撲界全体が注目している。