WBC優勝の際の日本代表の記念写真(大谷翔平のインスタグラムより)
WBC優勝の際の日本代表の記念写真(大谷翔平のインスタグラムより)
【写真】テレビ局の取材に笑顔から一転、珍しく“鬼の形相”を見せた大谷翔平

「このまま視聴方法が改善されない場合、最悪の事態になりかねない」と懸念を抱くのは、在京球団を中心に取材するスポーツライター。

「最悪の事態とは、大谷翔平らMLBでプレーする日本人選手、そして12球団の代表クラスの選手による出場辞退、ボイコットです。そもそも大事なシーズン開幕前に開催される大会だけにコンディション調整が難しく、怪我をすれば長期間にわたる離脱も考えられる。

 それでも選手らが一所懸命にプレーするのは、多くのファンが現地での応援に駆けつけ、また視聴率が物語るようにテレビで応援してくれる環境があるから。特に野球をプレーする、また始めてみたい子どもたちに夢を与えることがモチベーションになっているのです」

 2023年11月、全国約2万校の小学校に約6万個のグローブを寄贈した大谷。「野球しようぜ!」とのメッセージを受けて、またWBCの選手に憧れて実際に野球を始めた子どもたちも多いことだろう。

野球の人気を高め、新たなファンを開拓

「そもそもWBC当初の開催理念は、“世界各国で野球の人気を高め、新たな市場やファンを開拓すること”だったはず。本場のアメリカでも減少傾向にある野球人口ですが、WBCI(主催のワールド・ベースボール・クラシック・インク)は“日本はもう開拓の必要はない”とでも思っているのでしょうか。

 アメリカではこれまで通りのテレビ放送の見込みで、片や日本ではネットフリックスに売り渡したあたり、大谷人気に便乗した“集金”にしか見えませんね」(前出・ライター、以下同)

 そんな各方面で不満を募らせるWBCの独占放映だが、渦中のネットフリックス共同CEO(最高経営責任者)のグレッグ・ピーターズ氏が放映権の獲得について口を開いた。