9月4日に配信された日経新聞『Nikkei Asia』において、英語によるインタビュー取材に応じたのだ。
【Netflix共同CEOは、ストリーミング配信を日本プロ野球との契約との“未来”と喚起する】
そんな見出しがついた同記事内で、ピーターズ氏は同社がWBC独占放映権の獲得に動いた理由についても明かしている。
【Netflixは(WBCの)ストリーミング配信を通じて、若い世代に野球をもっと身近に感じてもらうことを目指している】
WBC成功で変わるプロ野球の“未来”
ネットフリックスの国内利用者層は20代がメインで、続いて多いのが30代。また10代においても、ネットフリックスをはじめとするサブスクリプションモデルの動画配信型サービス、つまり“サブスク”利用経験者は77%(マイナビティーンズラボ調べ)に上り、彼らにとって身近なサービスになっている。
つまり“テレビを見ない”世代、“野球離れが起きている”世代をメインターゲットとしたマーケティング戦略であり、彼らに野球を楽しんでもらうためにWBCを独占放映するわけだ。確かに「野球の人気を高め、新たな市場やファンを開拓する」の大義名分に通じる部分はある。
「国内のJリーグやFIFAクラブワールドカップなどの世界的大会をはじめ、サッカーのストリーミング配信をする『DAZN』をモデルとし、ネットフリックスもスポーツ分野で、国内では人気が高い野球をサブスクとしてビジネスにしたい思惑がある。
それこそ今のところは地上波、『J SPORTS オンデマンド』などで視聴できるプロ野球ですが、いずれはNPB(日本野球機構)をも取り込んでストリーミング配信にする“未来”を見据えているのかもしれません。今度のWBCは野球をビジネスにできるかどうか、絶好の“テスト”と位置付けているのでは?」
何もせず、いつものように放送に漕ぎ着けると思い込んでいたテレビ局、NPBにも問題はありそうだ。