天皇家の長女・愛子さまは9月6日から8日まで新潟県を訪問された。
「6日の午前中は悠仁さまの成年式にご出席。儀式が終わるとすぐに皇居を発ち、午後7時ごろ新潟県に入られました。7日は今回の新潟ご訪問でのメインイベントでもある『防災推進国民大会』にご臨席。8日は中越地震の被災地である長岡市へ赴き、語り部の活動をしている人たちと懇談したほか、“錦鯉”発祥の地を視察されました」(皇室ジャーナリスト)
愛子さまの“気品”と“かわいらしさ”
愛子さまが8日に足を運ばれた『錦鯉の里』の事務局長で、当日は案内を担当した平沢勝佳さんは愛子さまのご様子についてこう振り返る。
「愛子さまは錦鯉について強い興味をお持ちで、いろいろなご質問をいただきました。私が錦鯉の歴史や品種、生産販売などについてご説明したところ、“品種ごとに、具体的にどのような違いがあるのですか?”“錦鯉の品評会では、どのような鯉がいい鯉なのでしょうか?”といったご質問をいただきました。
錦鯉の放流をされた際も、お手伝いに来た生産者の方に“育てるうえで大変なことは何ですか?”と熱心にご質問をされていて。一般の観光客の方々よりも錦鯉にお詳しく、とても驚きました。そして、お振る舞いから『錦鯉の里』にいらっしゃることを楽しみにされていたのが伝わり、大変うれしく思いました」
中越の特産品である錦鯉は、2004年に発生した新潟県中越地震の復興を支えたシンボルなのだという。
「地震によって棚田や棚池が崩壊し、地元の住民は避難を余儀なくされました。その結果、飼育中の錦鯉のお世話が中断されてしまったのです。
しかし、それを聞きつけた全国各地の錦鯉生産者が震災後すぐに被災地を訪れ支援に当たったほか、世界中の錦鯉愛好家たちから義援金が寄せられるなど、錦鯉が中越地震の復興の立役者となったのです」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)
愛子さまは新潟県訪問に当たり、前々から公務と日赤での職務の合間を縫って中越地震の被害について勉強されていたという。
「新潟県中越地震の発生当時、愛子さまはまだ2歳。ご自分が直接経験したわけでも、そのときのことを覚えていらっしゃるわけでもないからこそ、今回の新潟ご訪問では、被災地の歩みと地域の誇りに真摯に向き合いたいとお考えだったのではないでしょうか」
前出の平沢さんは、初めてお会いしたという愛子さまの印象について、こう振り返る。
「当館を出発される際、地元の園児たちがお見送りに来たのですが、愛子さまはひざを曲げて園児たちと目線を合わせながら“何歳ですか?”“夏休みは何をしたの?”とお声がけされていて、優しいお人柄がひしひしと伝わりました。
皇族の方ならではの気品はもちろんですが、笑顔がとてもお美しく、年頃の女性らしいかわいらしさもあられて……。その両方が強く感じられるお方でした」
皇族としての品格と人としての温かみ、その双方を映し出した今回の新潟ご訪問は、出会った人々の心に深い余韻を残したに違いない――。