「今回、石破首相が乾杯の発声をなさったのであればマナー違反ではありません。一方、乾杯の発声が別の方であった場合は、グラスに口を付けるのが早すぎた印象です」と指摘。
「『乾杯』の発声と同時に敬礼し、その姿勢をお戻しにならないまま、会釈程度のお辞儀で一度グラスを口元に運んだものの、思い返されたのか、軽く顔を左右に向け、そのあとに飲まれていました。しかし、終始目線は下げたままでしたので、秋篠宮殿下や発声者のご様子をあまりご覧になっていなかったのではないかと拝察します」
悠仁さまが口を付けられた後に
今回、乾杯の発声は額賀衆院議長であり、悠仁さまも主賓ではなかった。しかし、『悠仁さまよりも先に口を付けた』という点に関しては、マナー違反となるのだろうか。
「『乾杯』の発声者 → 主賓 → 賓客の順で口を付けるのが一般的ですが、皇室行事の場合、主催者、もしくは、天皇陛下の発声を起点とし、主賓が先に口をつける慣習があります。今回の成年式関連行事である青年を祝う昼食会での乾杯の場合は、発声者の方、もしくは、秋篠宮殿下、悠仁さまが口を付けられたのを見届けてから、主賓の方、そして招かれた方々が続く、という流れとなります。とくにフォーマルな場面では、基本的な作法を心得ていると、相手に失礼にあたる行為も避けられるので、ぜひ大人のマナーとして身につけておくとよいでしょう」
9月7日に辞任を発表した石破首相。食事作法や服装などで批判されることも多かった。もしマナーを身に着けていたら、外交や政策にもっと目を向けてもらえていたかもしれない――。