ニューヨークの大学を主席で卒業
公益社団法人日本産婦人科医会によると、子宮筋腫は子宮にできる良性の腫瘍のこと。摂食障害に加え、子宮筋腫という病を抱えたことで、
「当時のマネージャーも、私の様子を見ていて“このままじゃまずい”と思ったようでした。話し合いの末、このタイミングで長期の休みをもらうことにしました。実は18歳のころ、タレント活動を第一優先に選んだことをきっかけに一度、大学進学の夢を延期していたんです。そこで、この休みを利用して、ニューヨークにあるパーソンズ美術大学に留学することにしました」
'11年、23歳で大学に進学。校内で24時間没頭するほど、勉強に励んだという。さぞ大変だったのかと思いきや、楽しくて仕方がなかったんだそう。
「自分のしたい勉強ができて、あっという間に資格を取得でき、主席で卒業できました。修了後は、教授の元でアシスタントとして学ぶこともできました」
留学してまもなく、自分が健康になるためには、どうしたらいいのか考えたという。
「そこで、飲んでいる処方薬を少しずつ減らしていく作業を始めました。最初の10錠くらいは、意外と簡単にやめることができたんです。もともと、必要なかったんでしょうね」
ここから、なかなかやめることができない処方薬と7年間闘うことに――。それでも、少しずつ心は落ち着きを取り戻していった。
'16年に日本のラジオ番組の仕事が決まったことで、帰国することに。同時に、ファッションブランドを立ち上げるための構想を練っていく。そのきっかけとなったのは、
「モデルの現場で感じた“表現と責任のギャップ”です。モデルとして多くの商品に触れる中で、どのように作られているか、誰のために作られているか、見えないことが多く、それを自分の価値観で変えたかった。単に服を着せる側ではなく、ものづくりの最初から関わりたかったんです。サステナブルで機能的、かつ美しい商品を、持続可能なやり方で提供したいと考えました」