斎藤元彦知事の“コピー”
そして、辞職勧告決議案も全会一致で可決されたのだが、一時は辞職を表明していた田久保氏は一転して続投を表明したのだった。市議や記者たちの追及をのらりくらりと交わして何とか逃げ切ろうとし、事実が明らかになっても自分の非を認めない……。そんな姿に既視感を感じる人は多いだろう。
田久保氏には、「岩盤支持層」と思われる根強いファンが一定数存在する。テレビの街頭インタビューでは、「学歴詐称なんてたいしたことない。伊東市のためになる人だ」「卒業じゃないと認めたんだから許してあげていいんじゃない」と、田久保氏を擁護する声も聞かれた。また、7月10日に開催された八幡野地区の『市長と語る会』では、出席した女性が「メガソーラーの事業を今、ストップしている状況をつくっているのは、紛れもなく田久保市長です」と、声を震わせた。
そんな“田久保マダム”たちの後押しが彼女を強気にさせているのだろうが、彼女はまた、SNSでの発信にも積極的だ。8月16日には、公式Xで次のように投稿している。
《今回の騒動の全容がやっと見えてきました。事実関係に基づいてその目的を明らかにしてきます》
まるで騒動の裏に何かあるのではないかと匂わせるような投稿だが、その後もメガソーラーに関する投稿を続けており、議会を解散した9月10日には、《おはようございます。先ほど、議長室を訪問しまして市議会の解散の通知を致しました。 10時半からの発表を控えて報道陣が集まっております。 伊東市政の改革と刷新の為、そして地域を守る為に引き続き全力で尽くして参ります》と、自身の“自撮り写真”を添えた。それにしても、“あの人”によく似ている。
そう、兵庫県の斎藤元彦知事だ。今では西の『齋藤元彦』、東の『田久保真紀』と呼ばれるほどだ。全国紙の記者は、
「田久保氏のやっていることは斎藤知事とよく似ていて、メディアの間では“コピー”とも呼ばれています。もし、これで田久保氏まで再選されたら、斎藤知事のやり方が“成功例”として捉えられ、今後も同じような政治家が増えることが懸念されています」