国民の感覚から完全に乖離
船田氏はたしかにFacebookで、以下のように記している。
「石破総理に退陣を撤回してもらい、当面はこれで国会を動かし、企業・団体献金の改革も含めた目先の懸案を処理し、その上で公明党との話し合いをもう一度やり直せないだろうか」
いきなり総裁選をやり直すのではなく、まずは石破首相が続投して党の混乱期を乗り切るための時間稼ぎと再交渉の準備をすべきで、それでも難しければ高市氏の辞任と総裁選やり直しも選択肢のひとつだと説明している。
しかし、これも国民の批判を鎮めるには至らなかった。
《石破がダメだから総裁を交代しようとしたのわかってる?》
《総裁選の結果を無視しようとしてるんでしょ どこが誤解なのだろうか》
《石破を続投させて公明を説得とか、アホなこと言うな》
「事実、今回の総裁選は、石破政権に対する不信感から総裁を交代するという流れの中で行われた経緯があります。その石破首相を続投させるという提案自体が、問題の先送りだと国民に受け止められたのでしょう。船田氏の提案は国民の感覚から完全に乖離していると言わざるを得ません」
さらに、この政局の混乱に拍車をかけたのが、自民党内の“内輪揉め”だという。
「高市新総裁の誕生後、同期当選組である野田聖子衆議院議員が、音声配信メディアVoicyで高市氏批判とも取れる発言をしたのです。野田氏は公明党の連立離脱の背景に『自民党のトップが公明党にアンチ発言が多かった』という内部事情を暴露。この発言は、野田氏と高市氏が“初の女性首相”の座を争ってきたライバル関係にあるため、ネット上では“ただの女の嫉妬”だと冷ややかに見られています」
自民党執行部は、公明党との関係について「至らなかった」と謝罪したものの、ベテラン議員による異例の石破続投論とライバルによる暴露が相次ぎ、党の危機は深まるばかり。
与党内の足並みが乱れる中、10月21日に召集される臨時国会での首相指名選挙に向けて、野党も“一本化”への動きを活発化させている。
21日の“選挙”はどういう結果になるのか、目が離せない。