愛子さまの強い味方

 こうした事情があるからこそ、愛子さまのご訪問には大きな意義があると小川さん。

「1965年に発足した『青年海外協力隊』の初めての派遣国がラオスです。日本の国際協力が始まったラオスに、国際協力に関心を寄せられる愛子さまがいらっしゃるのはとても意義深いと思っています。

 特にラオスの医療は大きな課題を抱えていて、国内で持続可能な医療を確立するためには日本の協力が必要です。愛子さまのご訪問が、多くの方がラオスに関心を持つきっかけになることを願っています」

 初めての外国訪問ながら、重責を担われている愛子さま。不安や緊張もおありだろうが、愛子さまには2人の強い味方がいらっしゃる。

「ご両親である、天皇・皇后両陛下です。陛下はイギリスのオックスフォード大学に留学されていて、国際親善のため外国へ何度も足を運んだご経験がおありです。2012年には皇太子としてラオスも訪問されています。雅子さまは外交官として働いていた経歴をお持ちです。国際派なおふたりから有益なアドバイスを受けているのでは」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)

 愛子さまに、両陛下は揺るぎない信頼を寄せている。

「両陛下は今年、戦後80年の節目にあたり、戦時中に甚大な被害を受けた各地へと足を運ばれました。この慰霊の旅には一部、愛子さまも同行されています。10月23日にも両陛下とご一緒に東京都慰霊堂に赴かれるなど、今年はご一家で戦争の歴史と向き合われた1年でした。

 その過程で、両陛下は愛子さまのご成長を感じ、今まで以上の信頼を寄せるようになられたことでしょう。ラオス行きも安心して見守っていらっしゃると拝察いたします」

 そんな両陛下から、ラオス訪問にあたって愛子さまは、ある“使命”を託されているのではと、『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務める、つげのり子さんは言う。

「ラオスではベトナム戦争時に投下された不発弾による被害が各地で相次いでいます。愛子さまはご滞在中、不発弾の問題を啓発する『コープ・ビジターセンター』を訪問される予定です。

 戦後80年の節目だからこそ、両陛下は愛子さまに“東南アジアが辿ってきた戦争の歴史を知って、平和への思いを新たに刻んでほしい”と願われているのではないでしょうか」