大会運営の見解

 そもそもなぜエントリーを延期する必要があったのか。京都マラソン実行委員会事務局に問い合わせてみると、

「海外ランナーの枠が定員を大きく下回っていたことが1番の理由になります。運営の都合で恐縮なのですが、マラソン一般枠の16,000人の中に海外ランナーの枠が4,000人ほどあり、一般枠と海外枠は切り離して募集していないのです。

 ですので、海外ランナーの応募を増やすには一般ランナーの募集期間を延ばすしかなかったということになります」(京都マラソン実行委員会事務局、以下同)

京都マラソンのコース紹介(京都マラソンホームページより)
京都マラソンのコース紹介(京都マラソンホームページより)
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 エントリー期間延期前に応募したランナーは優先的に当選しやすいようになっていたのだろうか。

「エントリー延期前の9月1日時点で、一般の枠は定員に達していましたが、延期前に応募したランナーと延期後に応募したランナーの抽選の優劣はつけていません。

 もちろん、延期前に応募してくださった“京都マラソンを走りたいと強く願う方”を大切にしないといけないという話にはなりましたが、公正性を保つという判断になりました」

 追加募集が先着順である理由については、

「1つは募集期間を延ばしてしまうと、同時期に開催しているほかの大会に影響が出てしまうということ。もうひとつは、運営のスケジュール都合がギリギリのため、先着順で早めに決定したほうがよいと判断したことです。

 運営としてはトラブルがなく、皆さんに納得いただけるように、細心の注意を払わないといけないことを改めて感じております。今回の問題はしっかり反省し、次の大会に活かしていきますので、ご理解をいただけましたら幸いでございます」

“みんなが主役”と謳っている本大会。主役のためにも、今後の運営体制に期待したい。