ついに「お釈迦様」に!?
草なぎといえば、デニムやスカジャンなどヴィンテージものの服やギターを所有していることでも有名。
「持ちすぎだよね(笑)。でも今回、遺品整理人の役をやったことで、自分のものを今後どう残していこうか考えるようになったかな。誰かが大切に使っていたものが、縁あって僕のところに来たわけで、僕の命が尽きても誰かにまた渡るというロマンがあるんだよね。次の人に上手に受け渡すということは、回り回ってたくさんの人たちを幸せにするということだと思うんです」
ドラマのテーマにある“終幕”という言葉は、決してネガティブな意味だけでなく、新たな始まりも示唆している。「大丈夫、なんとかなる」というメッセージと草なぎの感情あふれる演技が、見る側の心もほぐしてくれるはず。
さらに11月15日からは主演舞台『シッダールタ』の公演も控えている。この舞台は、仏教の父とされるシッダールタがどのように真理を求め、成長していくのかを描いた物語。
「ついに僕、お釈迦様になっちゃうんです(笑)。こちらは人間、地球、宇宙といった、とてつもない題材をテーマにした舞台。これまで僕が感じたことのない世界だけど、自分としっかり向き合って演じられたらと思っています。
テクノロジーの進化で便利になってきた今、“おい、剛、ちょっと待てよ、自分の心を置き去りにしちゃいけないよな”って思うときがあって。そんな気持ちが芽生えたときに頂いたお話だったので、タイムリーだなとびっくりしました。期待外れだったと言われないように、精いっぱい演じたいですね」
草なぎがどのようにシッダールタを表現し、どのようなメッセージを私たちに伝えてくれるのか。彼の役作りや演出の工夫に注目しながら、『終幕のロンド』とともに新たな挑戦と成長を見守っていきたい。
僕は自分の機嫌を上手にとれる男です
「おかげさまでドラマや舞台で忙しくさせていただいてるけど、僕はノーストレス人間です(笑)。すべてが気分転換になるんだよ。現場にギターも持って行くしね。ブドウを食べて気分転換して、リンゴを食べて気分転換して、いわゆるみなさんが言うリフレッシュみたいなことをしなくても、その都度できちゃう。これも才能なのかもね(笑)。自分の機嫌を上手にとれる男なんです」
撮影/廣瀬靖士 取材・文/花村扶美 ヘアメイク/荒川英亮 スタイリスト/黒澤彰乃











