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ー 見たことのない「大人のつよぽん」
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ー ついに「お釈迦様」に!?

 

「この世に生まれてきた以上、“死”は誰もが通る道なんですよね。僕もいろいろな思いを巡らせながら演じさせていただきました」

 穏やかな笑みを浮かべて、そう語ってくれた草なぎ剛。現在放送中のドラマ『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』では、妻を亡くし幼い息子と2人で暮らすシングルファーザーの鳥飼樹を演じている。遺品整理会社の仲間たちとともに、特殊清掃や遺品整理から生前整理まで、さまざまな事情を抱えた家族に寄り添うヒューマンドラマだ。

見たことのない「大人のつよぽん」

「『もう二度と、会えないあなたに』というタイトルどおり、大切な人との別れと思いが丁寧に描かれているんですよね。でもスローで穏やかな空気が流れているなか、スーパーマンや超能力者みたいに特別な力を持ってる人は出てこないけど、めちゃめちゃエネルギーを持ったドラマになっていて、見終わったあと、心温まる気持ちになると思います」

 遺品に込められた最後のメッセージから解き明かされる人間ドラマのほか、人妻との切ない恋の行方も気になるところ。

「中村ゆりさん相手に僕もドキドキしてます。言葉ではうまく片づけられない繊細なところを私、表現しておりますので、今まで見たことのない大人のつよぽんにもぜひ注目してください(笑)」

 樹の口癖は「大丈夫」。草なぎも「大丈夫、大丈夫」と、現場で声をかけているようだ。

「“そんなに急がなくて大丈夫だから、大福でも食べながら、のんびりしようよ”と、スタッフや共演者に声をかけて和んでいます。僕は樹とはちょっと違うタイプだと思うけど、自分の中の優しさって何だろうと思いながら演じているので、そこに樹と僕の優しさが重なり合うといいな、なんて思ったり」

 また「このドラマは僕の集大成で、代表作になりそう」とも。

「面白いことに、自分の人生に寄り添ってるんだよね。当て書きしてくれてるのかなって思っちゃうくらい、今の僕を投影してる気がしていて。どの作品でも思うんだけど、確実に僕はドラマに育てられてますね」