アドリブで「反抗シーン」

――おふたりは今回、親友という役どころですよね。実際に演じてみていかがでしたか?

石津 実は、僕と洸くんはもともと知り合いなんです。お芝居の現場は、毎回キャストやスタッフが変わるので、関係値もゼロから作らなきゃいけない。今回は、そういう過程がない状態で始まったので、めちゃくちゃやりやすかったです。早い段階から親友役として話すことができたのかなと思っていますが、どうでしょうか?

倉須 本当におっしゃる通り! ワークショップが同じで、何度か一緒にお芝居をしたことも。なので、お互いの性格やお芝居のタイプも知っている状態で臨めました。じゃれあったり小突かれたりするシーンも気を遣わずにできたので、そういった意味ではやっぱり我聞さんでよかったなと。

石津 ただ、年齢差もあって「先輩と後輩に見えちゃう」という課題も最初はありました。もともと知り合い同士でなければ、それを修正するのにもっと時間がかかっただろうなと思います。

倉須 確かにありましたね。

石津 洸くんのほうからも提案があったりして、わりと早い段階で解消できたんじゃないかな。

倉須 提案!? 僕なにか言いましたっけ?

石津 「アドリブでちょっと反抗してみる!」みたいなこと言ってなかった?

倉須 そうだ、言いました! 例えば、小突かれるシーンも、最初はおとなしく受けるだけだったのですが、親友だったら反撃するよなと思って。

石津 お互い気を遣わなかったからこそできたのかなと思います。

倉須 そうですね。お芝居に対しても知り合い同士だったからこそ、気兼ねなくお互いに意見を言い合えました。そのぶん、作品をよりよくすることができたと思います。