東京都を皮切りに一部自治体で卵子凍結の助成金制度が始まっている。加齢による卵子減少などに備え、若い年代のうちに採取・保存しておく卵子凍結は、女性にとって新たなライフプランの選択肢として注目が集まっている。しかし、まだ社会に浸透しているとはいえず、詳しくは知らない人も多いのでは。実際に経験したCRAZY COCOさんが、赤裸々に実体験を話してくれた。
公表を決意した友人の言葉
7月に、自身のYouTubeチャンネルで卵子凍結を公表したお笑い芸人のCRAZY COCOさん。
排卵誘発剤を自ら皮下注射する姿や、体調の変化、通院スケジュール、かかった費用などを詳細に、かつ赤裸々に発信し、再生回数は21万回を突破。「すごくわかりやすい!」と、同世代の女性から多くの支持が寄せられた。
「私自身、ネットで情報を集めているときに、複雑でわかりにくいなぁと感じていたんです。もともと公表するつもりはなかったんですが、友人が“あんたの経験、動画にまとめたらきっと誰かの役に立つはずだよ”と背中を押してくれて」(COCOさん、以下同)
今年で39歳。今は仕事が楽しく、すぐの出産は考えていないものの、妊娠にはタイムリミットがあるのも事実。一昨年亡くなった母親から大きな愛情を受けて育ったこともあり、子どもを産み育ててみたいという気持ちも強かった。
将来、意識が変わり、もしかしたら“産まない”選択をする可能性もあるかもしれない。でも“産めない”状況に陥るのは避けたかった。
「卵子凍結は数年前から検討していて、自分なりに調べてもいました。今年の春に仕事が一段落したとき、今やらないと絶対に後悔すると思ったんです。当時のマネージャーは20代の女性だったので相談もしやすく、仕事と両立できるようスケジュールを調整し、6月に実施しました」
健康な女性の卵子凍結に対し、助成金を設けている自治体は現在、東京都、山梨県、大阪府などの一部自治体のみ。東京都では、申請にあたって、事前に説明会に参加し、調査事業への協力申請を行う必要がある。
「新しい仕事が始まる前に卵子凍結を終えたかったので、説明会への参加が間に合わず、申請は断念しました。私に限らず多くの働く女性にとっても、説明会はオンライン開催のほうが参加しやすいはず。ぜひ検討してほしいなと思います」














