書く瞑想のルールと書き方の例
「このメソッドは答えを提示するものではなく、“こうあらねばならない”という思考をほどき、“自分の本当の思い”や“違う考え方もある”と気づいてもらうためのアクション。固定観念を解き放ち、視野を広げるきっかけになればと思います」
自分と向き合いたいと感じたときが、書く瞑想を始めるタイミング。ペンを持って、疲れた心をゆっくり解きほぐそう。
書くルール
ド素直、ドストレート、ド直球に書く
怒りを感じたら、そのムカつきをそのまま書き出したり、とにかく嫌だったなら「嫌だった!」と何度も書いたり、など叫びたい気持ちをさらけ出すつもりで書く。あふれた思いは、文章でもイラストでも例どんな形で表現してもOK。誰に見せることもなく、心の内を書き出して。
気が済むまで書く
繰り返し湧き出てくる感情は、何十回、何百回でも、その都度書き出す。何度も湧き出てくる状態を可視化して認知すると、自己の理解につながる。
何も出てこなくても書く
“問い”に対して、書くことが何も浮かばなくても「どうして何も出てこないんだろう。でも、心の中はそわそわする……」と、内面をリポートしてみよう。手を動かすと、心の奥底にしまっていた思考や感情が出やすくなる。
書く瞑想~自分を知る問いかけ~
実際のメソッドではさまざまな角度の問いかけにより悩みの根本にアプローチ。その“問い”の一例をご紹介。
チャレンジ1「正直であること」
Question(1)
あなたが日常の中で、自分らしい言動ができたり、素の自分でいられたりするのは、どんなとき?「場所」「環境」「人(相手)」について具体的に書き出してみよう。
(例:お風呂タイム/ひとりカラオケ など)
Question(2)
(1)とは反対に、自分らしくいられない「場所」「環境」「人(相手)」を書き出してみよう。その場面であなたが使うようになったごまかしや忖度、義理などは? 素直に発言や行動ができないときのことを思い出して、書いてみよう。
(例:義父母の前では静かな嫁を演じてしまう/夫や子どもに嫌われたくなくて気を使う など)
チャレンジ2「自尊心を取り戻す」
Question(1)
親や祖父母など幼少期に育ててくれた人から受けた言動や態度によって、あなたの中にできた価値観はなに?
(例:テストで良い点をとるように頑張りなさい→良い点をとらないと認めてもらえないという価値観 など)
Question(2)
学校や社会から、あなたの存在価値についてどんなことを教わった?
(例:裕福であることや業績など、数値化できることに価値がある/女子は愛想がよく明るい子が好まれる など)
取材・文/大貫未来(清談社)
教えてくれた人
吉川めいさん
日本で生まれ育ち、幼少期から英語圏の文化に親しむ。15歳からジャーナリングを実践し、21歳でヨガを始め、13年間インドに通いながら伝統的なヨガや瞑想を学ぶ。母の看取りや夫との死別、2人の息子の育児など波瀾万丈な人生を送る。日本人女性初のアシュタンガヨガ正式指導資格を持ち、2021年よりオリジナルメソッド「書く瞑想 MAE Y method」を提供。






