炊飯器調理に向いているメニューは?

 では、リスクを避けつつ、炊飯器のメリットを活かした賢い使い方はあるのか。

「匂いや洗いが気になるなら、野菜の下茹で程度に使うのはいかがでしょうか。またポトフや野菜のだし煮などの料理は後処理がラクな傾向があります」

 続けて、

「細かく洗うのが手間なのであれば肉魚を使う料理は避ける。匂いがつくことがネックであれば、スパイスや香味野菜などのにおいが強い食材を使う料理は避ける。時短や調理器具をたくさん使いたくない場合は積極的に使う。使用上のルールを守ったうえで臨機応変に活用してみてはいかがでしょうか」

 炊飯器料理は確かに便利だが、万能ではない。調理専用の炊飯器を用意する、匂いの残りにくいメニューを選ぶ、クリーニング機能を活用するなど、工夫次第で快適に使えるだろう。

「入れるだけで完成」という言葉の裏には、見えない家事負担がある。その実態を知った上で、自分なりの炊飯器料理との付き合い方を見つけたい─。