文化人役にはお笑い芸人らが出演
蔦重と交流した文化人役には、お笑い芸人も含めて多彩なメンバーが出演したが、中でも印象を残したのが、恋川春町役の岡山天音。堅物なのに、文人仲間たちに詫びるために、ふんどし一丁で踊るシーンは爆発的なインパクトがあったし、弾圧を受けて切腹しながら、豆腐の角に頭をぶつけて死ぬ最期も印象的だった。
春町自害のエピソード後に筆者が墓参りをしたところ、年配者から若者までがお参りに訪れていた。岡山は夜の15分ドラマ『ひらやすみ』では主演に起用され、今後も個性派として重宝されそうだ。
もちろん主演の横浜流星も実力を遺憾なく発揮した。1話を観て、あんなにイキのいい江戸っ子の役が似合うことに驚かされ、蔦重の見せ場はもちろん、周囲の芝居が横浜の受けで笑いにつながるシーンも多数あった。座長が揺るぎないからこそ、周囲が安心して芝居が出来た面もあると思う。
自身では映画『国宝』が公開され、『べらぼう』をやり切った2025年までを俳優人生の第1章と捉えているようだが、第2章がどうなるのか、興味は尽きない。











