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ー 「僕は本気で危惧している」

 

 ジャーナリストの田原総一朗氏が、“新しい舞台”で高市政権批判に関する私見を展開しているという。

「僕は本気で危惧している」

「11月末、田原氏はXで、ブログ形式で配信できるプラットフォーム『theLetter』での発信開始を宣言。タイトルを『田原総一朗“これだけは言いたい!”』と銘打ち、まさに“言いたい放題”を始めました」(全国紙政治部記者、以下同)

 12月14日配信の2回目で田原氏は、日本の民主主義についてのコラムの中で高市早苗首相に言及していた。

《高市さんが狙っているのは、日本を守るということでなく、日本を従来型のデモクラシーのない国にするのを狙っているのではないかと思ってしまう。高市さんの政権が続けば、デモクラシーのない日本になるのではないかと、僕は本気で危惧している》

 と語り始めたというのだが……。

「田原氏はその根拠について《実際、彼女の口からは民主主義とは何かということを聞いたことがない》とかなり厳しく批判したのです」

 だが、田原氏の“高市批判キャンペーン”は、11月末、ちょうど首相の台湾有事をめぐる国会答弁が物議を醸していた時期に配信した初回のニュースレターでも繰り広げられていたという。

「田原氏は小見出しに『“素人感覚”が生んだ答弁』と書き添え、こう論じていました。《今回の高市さんの国会答弁の件で自民党の閣僚経験者と話すと、戦艦とか原子力潜水艦だとか、そういうテーマは内々で話すことでしょうと。それを表で話すというのは「素人だ」という評価だった》と主張しているのです」

 11月末の“素人感覚”批判に続いて今回の“民主主義を語らない”といったように、その矛先は常に高市首相に向いている。ここで思い出されるのが、10月19日のBS朝日『激論! クロスファイア』での一件だ。

「高市首相の選択的夫婦別姓に対する否定的な姿勢について、ゲストの立憲民主党・辻元清美氏と社民党・福島瑞穂氏が批判する中、田原氏が割り込む形で『あんな奴は死んでしまえ、と言えばいい』と発言したのです」

 これが大炎上し、田原氏本人は「野党に対する怒りで、誰に向けたものでもない」と釈明しつつ、謝罪。番組が打ち切られた経緯がある。

「ところがその2カ月後。プラットフォームは変わっているとはいえ、未だに高市首相への批判姿勢は変わっていません。先の舌禍で謝罪はしていましたが、批判の手を緩めたわけではなさそうなので、あの発言の本質は高市首相への怒りだったのではという疑念が生まれてしまうかもしれません」

 91歳を迎えてもなお舌鋒鋭い田原総一朗氏。まだまだ衰えそうにない。