日本赤十字社の勤務との両立は当たり前ではない
特に晩さん会のおことばからは両陛下譲りの外交力がうかがえ、印象的だったという。
「愛子さまは晩さん会でのご挨拶にラオス語を交えていらっしゃいました。これは天皇陛下が各国を訪問し、おことばを述べられる際に必ず取り入れている手法です。さらに、愛子さまは用意した原稿を、ただ読み上げるのではなく、ラオス語の部分などは暗記されていたのです。ここに相手国への思いやりや高い外交力を感じましたし、国際派でいらっしゃるご両親の影響が見てとれました」(河西准教授)
鴨場接待やラオス訪問のご様子は大々的に報じられ、注目を集めた。その一方で、'25年の愛子さまは国民の目には留まりづらい場面でも卓越した外交力を発揮していた。
「各国の要人の来日に当たって御所で開かれた晩さん会や昼食会、お茶会の席にご両親とご一緒に合計で10回出席されたのです。愛子さまは学習院高等科のころから、お茶会や晩さん会終了後の懇談の場に顔を出し、ご両親と賓客との会話に加わられていました。学習院大学を卒業した2024年からは、そうした場へ正式に出席されるようになったのです」(前出・皇室担当記者、以下同)
ただ、2024年に海外の賓客を招いた席に愛子さまが立ち会われた回数は2回。それと比較すると今年は6倍以上と、飛躍的な増加を見せた。愛子さまが高い外交力をお持ちとはいえ、こうした席への立ち会いは誰にでもできることではないという。
「お茶会や昼食会では、賓客に失礼のないもてなしを行うだけでなく、会話の内容や所作にまで心を配り、相手国への深い敬意を示すことが求められます。そのためには、事前に相手国の歴史や文化について学んでおく必要があります。日本赤十字社での勤務と内親王としての公務を両立されている愛子さまにとって、準備の時間を確保することは容易ではありません。さらに、お茶会や昼食会は両国の友好関係にも影響を及ぼしかねない重要な場であることから、両陛下や皇太子が出席されることが多いのです。公務を担い始めて間もない愛子さまが、これほどの回数、ご出席されていることは、当たり前のことではありません」











