署から逃走、その後…

 “スパーリング”を口にしていた知人男性はというと、事件当日の午後3時過ぎから、東署で40分ほど任意で事情聴取を受けた。

「このときは“自分がやりました”とは答えなかったようですね。途中で“外の空気が吸いたい”と言うので、署員が外へ連れ出したところ、署から数百メートル離れたアンダーパス上の歩道まで逃走したといいます」(前出・地元紙社会部記者)

 これ以上は逃げられないと思ったのか、次の瞬間、10メートル近くある下の車道へ飛び降りようとした。

「署員がついていったので、慌てて食い止めました。それから再び署へ連れ戻って、しばらく保護して落ち着かせたわけです。午後6時すぎに保護を解除すると、彼は“帰ります”というような言葉を残して、署を出ていきました」(捜査関係者)

「スパーリング死亡事件」が起きた福岡市内のマンションの一室
「スパーリング死亡事件」が起きた福岡市内のマンションの一室
【写真】「スパーリングをしていた」不可解な証言…男性死亡の事件現場

 それから1週間後、まさかの事態が起こる。同署はこの知人男性が福岡県外で死亡していた事実を15日に明らかにしたのだ。自殺だった。

 彼は第一発見者で、通報者でもあった。“スパーリングをしていた“という不可解な証言も踏まえると、最重要参考人であったようにも思えるが……。

「知人男性については、あくまで関係者のうちのひとりであって、それについては必要な、適切な手続きだったと判断しています」(同・捜査関係者、以下同)

 被疑者不詳のまま送検されてしまう可能性については、

「なんとも言えませんね。捜査は継続中ですので、その結果次第ということになるでしょう」

 2人の間にいったい何があったのか。事件の全容解明が待たれる。