青木さんは2012年に離婚して娘と2人暮らし。そして、2017年と2019年に肺腺がんの手術を受けているが、その際にも気づきがあった。がん保険に加入していたものの、保険金が下りたのは2社入っていたうちの1社のみだったそう。

遠くの親戚より近くの他人

がんの治療にはお金がかかります。私のように保険金が下りないケースや、保険では賄えない費用も発生します。治療費以外でいえば、体力がなくタクシー、家事代行を利用、娘の預け先へのお礼。そのほか収入も落ちるという感じ。ですから自由診療も頭に入れつつ、ある程度蓄えておく必要があると思います

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【写真】遠くの親戚より近くの他人! 笑顔が絶えない動物愛護活動の仲間との旅行

 近年、おひとりさまの老後に不安を抱える人も増えているが、青木さんはどう考えているのだろうか。

「健康な限りは何かしら仕事をしていたいです。老後の生活にいくら必要かはわかりませんが、私の場合、仕事以外にコミュニティーを持っていることが大きな支えになるんじゃないかと考えています。静岡・富士宮市の動物愛護団体です。

 かれこれ15年近く一緒に活動していて、年老いた将来、動物を見ながらみんなで暮らしてもいいよねみたいな話もしているんですよ。いわば“よりどころ”。大勢で暮らすのは得意じゃないけど、最悪の場合それでもいいかなと(笑)

 身近なよりどころとして、近所付き合いも積極的に行っているそう。

やはり遠くの親戚より近くの他人です。私を助けてくれたのはそういう人だったし、自分自身もそばで助けてあげられます。これからも大事にしたいと思います

 日本人は貯金を好む一方でお金を使うのが苦手。楽しみに使わないまま、ただ貯めている人が多い─そんな話をお金の専門家との対談で聞いたという青木さん。

私は将来行きたい場所があったら、早めに行くことにしているんです。見たいもの、食べたいものも同じように前倒しします。楽しみにお金を使うなら、早く実現したほうがいい。そうすれば頑張るモチベーションになるし、楽しい思い出も増えていくから、ポジティブな人生を送れるんです。将来なんていつそのときが来るかわからないですからね

 楽しみを先延ばしにすると、親の介護や自身の病気などで動けなくなり、結局、夢叶わずということも往々にしてある。

何の問題もなく動けるときって、意外と少ないもの。年齢を重ねてつくづくそう思います。どこか行きたいか? 今年はカナダかな。光浦(靖子)さんに会いに。光浦さん、待っててください

取材・文/百瀬康司

あおき・さやか 1973年、愛知県生まれ。タレント、俳優、エッセイスト。フリーアナウンサーを経てお笑い芸人になる。「どこ見てんのよ!」のネタでブレイクし、バラエティー番組に多数出演。現在は高校生の娘を育てながら、テレビ番組、舞台などでの活動に加え、著書に『』(中央公論新社)、『お金まわりを見直したら 人生が変わった』(日経BP社)など。