─よねと轟、お互いが演じているキャラクターの魅力は?

轟ひとりでは、きっと法律事務所をやる決断に至らなかった

戸塚「よねは、芯のブレなさ。それこそ学生時代から自分をまったく曲げずに生きてきたのは、すごく大変なことですよ。自分で生きづらくしてるところもあるかもしれないけど(笑)。でも、その不器用なところもすごく人間味があって。

 轟とは似ているようで、真逆の人。轟は強さの鎧をまとってはいても、中身はすごく柔らかくて。気持ちを人に合わせられるところが、よねの信頼を生んだのかなって思いますね

写真左から土居志央梨、戸塚純貴 撮影/斎藤周造
写真左から土居志央梨、戸塚純貴 撮影/斎藤周造
【写真】2人の空気感が良すぎる!よねと太一を描いた朝ドラのスピンオフ

土居「本当にそう。やっぱり轟はとても柔軟な人で、バランサー。きっと“轟がいたからなんとかなった”とか“よねだけだったら穏便に済んでいない”みたいな場面はいっぱいあるんだろうな(笑)。多分そういうところを、よねもすごく頼りにしているんだと思います。その柔らかな部分が、やっぱり轟の魅力ですね。

 それにしても、本当に轟は学生時代から変わったよね。あ〜んな髭を生やして“おまえら!”とか言ってた人が(笑)。あそこまで変われることに、よねは羨ましさもちょっと感じているんじゃないかな? そんなふうに生きられたらすごくいいのに自分はそうできない、みたいな

─改めて、よねと轟が互いをパートナーに選んだ理由はどこにあると思う?

土居「よねは、虐げられている人を救おうという思いがとても強い人。生い立ちはあるにせよ、正直、“なぜ、そこまで人のために動けるんだろう?”と思っていましたが、今作で腑に落ちました。よねは“人のため”じゃなくて、“自分は弱い立場の人たちを救い続ける”“平等な世界を目指していく”それを心に決めてやっている人なんだな、と。

 轟との再会は、よねがそう心に決めたタイミング。よねにはとても運命的だったんじゃないかと思っていて。その瞬間に“この人と一緒に生きていくんだ”と、すべてを悟ったんじゃないかな。だから、よねから“事務所をやろう”と誘ったんだと今回、すごく思いました

戸塚「轟は後に、自分の性的マイノリティーについて知っていくんですけど。人に対して強く見せたり、本当の自分を無意識に隠しながら生きてきたところがあって。復員して、最愛の友人・花岡(岩田剛典)の死を知り、仮面をかぶっていた自分を保てなくなっていたタイミングで、決意を固めたよねと再会したので。

 思い返せば、学生のころから競い合って過ごしてきて。改めて再会して、人に言えなかったことも、よねには自然と言葉が出てきたり。“一生のパートナーとして、これから共に生きていける”という勇気を与え、導いてくれた人だと思うので。轟ひとりでは、きっと法律事務所をやる決断に至らなかったと思う