経済産業省が想定する「空飛ぶクルマ」のイメージ(公式サイトより)
経済産業省が想定する「空飛ぶクルマ」のイメージ(公式サイトより)
【写真】実現できるの?経産省が想定する2030年までの「空飛ぶクルマ」イメージ構想

経済産業省とともに空飛ぶクルマの運用を押し進める国土交通省は、航空法上における“航空事故には該当しない”としたのです。運転するパイロットや、見学者が落下物によって怪我をしなかった、また他物への器物損壊がなかったことでの判断でしょう。

 それに万博中の事故扱いとなれば国内外へのイメージも悪く、今後の実用化にも支障をきたす可能性もあります。政府として“穏便”に済ませたい気持ちもあったと思います」(全国紙・社会部記者)

 丸紅は3か月後には期待を修正してデモ飛行を再開させるも、万博終盤に予定していた、航続距離160キロの5人乗り機体の運航を断念。それでも2026年の秋ごろに向けて、再び同機体の国内初となる試験飛行を目指している。

実用化には更なる法改正も必要か

「もちろん、どんな分野でも新しいチャレンジに失敗はつきものです。ですが、空飛ぶクルマはわずかな事故でも即、大惨事につながりかねない懸念を含みます。そして現時点では当然ながら“クルマ”ではなく、航空機として航空法を基に運行予定ですが、事故が起きる前に更なる法改正を要するのは明らか。

 そもそも国が“空飛ぶクルマ”の呼称にこだわっているのも、国民との認識のズレを生じている原因とも言えます。小型ヘリに有人ドローン、それこそ機体が酷似していることからも、政府が安全性に太鼓判を押す“オスプレイ”とでも称したほうが、色々と国民に認識が広まるかもしれません」(前出・記者)

 上空を無尽に飛び交う、誰もが夢見た“未来の空飛ぶクルマ”が実用されるのは、まだまだ先になりそうだ。