7年ほど前から博物館再生のために少しずつ企画展示室をつくったり、常設展示から外された資料のリバイバル展示を行ったりと動き始めていたという森本さん。そんな矢先、村松氏から写真集発刊の提案があったと語る。

予想以上の支援が

「村松氏とは2019年にも一度、申し入れを頂いて当館で個展を開催したことがありました。以前から当館のファンであったという村松氏は、当館の存続を真剣に考え、そのために“即時的に剥製を修復する費用を得る”“博物館の知名度を全国的に上げ、長期的に来館者を増やす”という明確な目標を掲げて、写真集の出版とそのためのクラウドファンディングという具体的な提案をしてくださいました。

 それは村松氏の中に、“この博物館をこうしたい”という明確なビジョンがあったことと、本当に当館を心から愛してくださっているからこそできることであり、非常にありがたいことだと思いました

つやま自然のふしぎ館 撮影/編集部 
つやま自然のふしぎ館 撮影/編集部 
【写真】津山駅にあるB'zの巨大看板

 村松氏とは随時連絡を取り合い、チラシの制作や広報など何度も協議を重ねて、「お互いに同じところを目指して頑張った」と振り返る。

とても当館らしさと村松氏らしさの“濃さ”のある写真集になっていると思います。また、始める前には本当に集まるのだろうかという不安もありましたが、予想以上に多くの方々からご支援をいただくことができ、諦めていた大型の剥製の修復を行うことができました。感謝の言葉もございません

 現段階では入館者数に大きな変化はないというが、写真集の売れ行きは好調だという。

「写真集全体の売れ行きは私どもにはわかりませんが、当館でも写真集は販売しており、1冊8800円と決して安くはないにも関わらず、多くの方が買いに来られます。中には何冊も購入してくださる方もあり、周囲の方々に当館の魅力を伝えてくださっています。

 入館者数の大きな変動はありませんが、それでも、確実にクラウドファンディングをきっかけに来館された方はいらっしゃって、“写真集を見ました”“ずっと来たいと思っていました”と言われることがあり、嬉しく思います。当館を知って頂く機会を設けていただけたことに心より感謝しております

 昨年の入館者数は2万2424人。連休明けの現在は狙い目だとか。

特に多いのは4月のさくらまつりやゴールデンウィーク、お盆などの連休です。多いときでは1日に約300人の方が来館します。逆に、連休が終わると人が少なくなるので、特に平日はだいたい独り占めできます