総合ディスカウントストア『ドン・キホーテ』を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が6月1日、あらたな低価格プライベートブランド『EDRP(EveryDay Real Price)』全26品を6月から順次発売すると発表した。
見た目より中身、デザインより価格という価値観
「今回発表された『EDRP』は、《お客様の日々の暮らし(EveryDay)に本当に必要な安さ(Real Price)を提供する》をコンセプトに開発された新シリーズです。黄色い看板と派手なPOPが代名詞だったドンキが、PB商品のパッケージをあえて白黒に統一し、ミネラルウォーター500ミリリットル40円、ボックスティッシュ196円などの低価格を実現させました。原材料費や物流費、人件費に加え、包装材の原料となるナフサ価格も上昇するなか、印刷色数を減らしてコストを抑え、その分を価格に反映させるという“逆転の発想”が特徴です」(経済誌ライター)
“ドンキ“らしからぬシンプルな白黒パッケージ戦略は、Xでも歓迎する声が相次いでいる。
《こういうの良いよね。逆境を逆手に取れるレジリエンス》
《PB商品なんてもともとこんなものじゃなかったっけ。いつの間にか豪華になってしまったけど》
《ナフサ不足で包装資材まで厳しくなる中、白黒包装で低価格PBにするのは、さすがドンキという感じですね》
原材料費や物流費の高騰が続くなか、企業各社は品質を維持しながら価格を抑える工夫が求められている。こうした流れについて、商品マーケティングの専門家はこう分析する。
「かつてプライベートブランドは“安さ”を訴求する存在でしたが、競争が激化するなかで高級感のあるデザインや凝ったパッケージを採用する商品も増えていきました。しかし、物価高によって消費者の節約志向が強まった現在は、見た目より中身、デザインより価格という価値観が再び支持を集め始めています。ドンキの今回の取り組みは、そうした消費者心理を的確にとらえた戦略といえるでしょう」
一方で、すべてのユーザーが歓迎しているわけではないようだ。
「SNSでは《無印みたいで笑ってしまう》《手に取らないよ》との声も上がっています。ドンキといえば、圧縮陳列や手書きPOP、黄色い看板に象徴される“ごちゃごちゃ感”こそが魅力。何が飛び出すかわからないワクワク感を求めて通うファンも多いため、白黒パッケージへの転換を時代の流れと受け止めながらも、寂しさを覚える人もいるようです」(前出・経済誌ライター)
もっとも、今回の変更は店舗全体を無機質に変えるという話ではなく、あくまでコスト削減のためのパッケージ戦略だ。見た目のインパクト以上に、企業はどこまで価格を守れるのか、消費者は何に価値を求めるのかを考えさせる取り組みとして、今後の売れ行き次第では、他社にも“見た目より安さ”を優先する動きが広がるかもしれない。






















