“しわ寄せ”を受けるドライバーたち

 高速道路は人と物流を支える社会インフラである。とりわけ名神高速は関西圏の物流を支える大動脈だ。

「SA待ちの車列が本線まで延びれば、大津ICを先頭に大渋滞が発生し、花火とは無関係の利用者まで巻き込まれます。緊急車両の通行にも支障をきたしかねません。こうした花火見物客の“襲来”で、多くのドライバーが不便を強いられてきました。そこで今回は彼らを締め出すための苦渋の決断というわけです」(交通ジャーナリスト、以下同)

 だが、こうした花火大会に伴う交通規制は大津SAだけではない。

「毎年8月15日に開催される『諏訪湖祭湖上花火大会』では、中央自動車道の諏訪湖SA(上下線)と諏訪湖スマートIC(上下線)の出口を閉鎖。また、7月25日の『隅田川花火大会』でも首都高速6号向島線を通行止めとし、駒形PAを閉鎖する予定です。花火大会に伴う高速道路の規制は全国で広がっており、今後も同様の対策は増えていくでしょう」

 本線の渋滞や事故を防ぐためにはやむを得ない措置かもしれないが、通常利用者への影響は避けられない。

「迷惑の原因を作っているのは花火見物客であるにもかかわらず、その対策による“しわ寄せ”を受けるのは、結局、何の落ち度もないドライバーたちですからね。花火大会の安全対策が進む一方で、物流を支える現場への配慮も忘れてはなりません」

 物流の最前線で働くドライバーたちの苦労とは関係なく、今年も琵琶湖の夜空には大輪の花火が打ち上がる。