「不適切な撮影やSNSへの投稿・拡散に対しては、刑事・民事の双方で法的責任が問われる可能性があります。刑事上では、胸部や下着などを本人の同意なく撮影・拡散する行為に対し、性的姿態撮影等処罰法や、公共の場所での嫌悪感を抱かせる撮影を取り締まる各都道府県の迷惑防止条例が適用される可能性も。また、不適切なテロップ等を添えて社会的評価を低下させた場合は名誉毀損罪、公然と辱めたら侮辱罪が成立する可能性があります。
民事上では肖像権やプライバシー権の侵害として不法行為(民法709条)が成立し、精神的苦痛に対する慰謝料等の損害賠償請求や投稿の削除・差し止め請求が可能です」
SNSでのインプレッション稼ぎ
盗撮被害や不適切動画の拡散は、阿波おどりの催し以外にもスポーツ大会でも問題視されている。
「こうした現状の背景には、カメラ機器の性能向上やSNSでのインプレッション稼ぎの過熱、匿名投稿が可能であるため摘発の困難さが挙げられます。さらに根本的な課題として、主に女性を『モノ』化する思考が一部で当たり前に共有されている点があります。遠回りではありますが、人権、ジェンダー教育も対策のひとつになります」(三輪弁護士、以下同)
では、阿波おどりをはじめとする現場ではどのような対策が効果的か。
「スポーツの現場では『不適切撮影の禁止』の掲示や見回り対応をしています。加えて『厳正な対処』の事前告知にも効果があると思います。
相談窓口の開設も実行するべきと考えます。被害に遭った方が声を上げやすくなることは、ケアとともに加害者への牽制として働きます」
誰もが心から楽しめるハレの舞台を守るためには、主催者側の毅然とした対応とともに、“違法”行為を社会全体で絶対に許さない姿勢を示すことが不可欠だ。
















