「腎」が弱るとさまざまな不調を招く

 腎臓は「沈黙の臓器」といわれており、不調がわかりにくい。東洋医学の「腎」が弱るとどのような症状が起きるのだろうか。

「腎には全身の水分代謝を調節する働きがあるため、機能が低下すると体内に水がたまってむくみや冷えが起こりやすくなります。また、尿の異常も生じやすく、頻尿・夜間頻尿が起きることもあります」

 腎は身体のさまざまな部分に関係している。

「腎の状態は髪や歯にも反映すると考えられており、腎が弱ると髪は細くなり、白髪や抜け毛が増えます。また、骨がもろくなり、歯がぐらついて最終的には抜け落ちてしまうことも。耳にも関係し、耳鳴りがする、聞こえが悪くなる、めまいがするといった症状も生じたりします」

 年齢のせいにしてしまいがちなことにも、腎が関わっているようだ。

「腎は脳にも関係し、腎が弱れば物忘れが増える可能性があります。また、気力が湧かなくなって落ち込みやすくなり、根気が続かなくなったりもします。『なんだか体力が落ちた』、『最近、やる気が出ない』などといったことも、『生命エネルギーが減ってきていますよ』という腎からのサインかもしれません」

 腎をできるだけ健やかに保つには、どのようにすればいいのだろうか。

「後天の精である食事によって、精を充実させることが大切です。ただし、日本の湿気や土地の影響から、日本人は胃腸が弱い傾向があります。腎の働きを高めるためには、まず胃腸の消化吸収能力を改善する必要があります。そのためにおすすめしたいのが、『解毒スープ』です」

 解毒スープによって得られる効果とは?

「温かいスープは消化器全般の働きをつかさどる『脾』を温めます。解毒スープは野菜を細かく刻んで煮込むので、胃腸の弱い人でも無理なくたくさんの野菜が食べられます。脾が元気になれば消化吸収能力が高まり、スープにたくさん含まれている野菜の抗酸化パワーを、腎臓はもちろん全身に届けることができます。

 解毒スープを飲み続けると、効率的に栄養を吸収することができるようになり、身体が温まって血の巡りもよくなります。その結果、老廃物を排出する解毒の力も高まり、腎臓もしだいに元気になっていくのです」

 解毒スープを飲むことで、さらに次のような変化も期待できるという。

「早い人では、スープを飲んだ翌日には大量の便が出るなど、胃腸の調子が良くなったことを実感できると思います。ほかにも、むくみがとれたり、肌や髪にツヤがよみがえったり、花粉症や生理痛が改善したりと、うれしい効果が次々と表れるはずです」

 解毒スープのほか、生活習慣の改善も腎機能アップにつながる。

「レッグウォーマーなどで足首を温かく保つ、腹巻きでお腹や腰を温める、簡単な運動をするといったことも大切です。毎日の積み重ねで、衰えがちな腎機能を高め、たくさんの方に元気な毎日を過ごしていただきたいと願っています」