一気に増やすは禁物

 もうひとつ、投資を行う際に気をつけたいのは、契約書や資料を見ても、運用する商品の仕組みが理解できないとき。一度立ち止まり、自分で調べてみることが必要だ。人にすすめられた商品だとしても、契約は自己責任となるため、少しでも疑問があれば、購入をやめる決断を。

 また、いざ投資を始めると、高い利率を謳う新しい金融商品が出てくるたびにそちらが気になるもの。

「利率が高いからといって、安易に乗り換えを繰り返しても、資産を増やすことにはつながりません。長期間持ち続けて運用する『ほったらかし投資』がおすすめです」

『給料だけでは、お金持ちになれないから 32歳会社員が資産1億円にする、ほったらかし王道投資』(KADOKAWA)。
『給料だけでは、お金持ちになれないから 32歳会社員が資産1億円にする、ほったらかし王道投資』(KADOKAWA)。
【写真】倍違う!?図で比較する10年後の貯金と投資の差

 また、最近はインターネットで投資に関する情報が多数発信されている。SNSの投資詐欺も後を絶たないため、怪しい情報と正しい情報を見極める力が必要だ。

「投資信託の平均利回りの目安は年率3%~10%程度。もし、インターネットの投資情報などで、『年利が10%を超える』『1年で2倍に増える』など、相場と異なる高い利率の商品を見かけたら、怪しいと考えるべきです」

 このように投資は、銀行に預金するよりも高い利回りで運用できるというメリットがある一方で、多くのリスク、デメリットもあるということを覚えておいてほしい。

「私が投資を始めたのは、リーマン・ショックの直前。円をドルに替えた直後に急激な円高となり、外貨が何割も減ってしまいました。日本株も株価が半分以下に下落して、大きな損失を出してしまいました。投資=儲かるものと思っている人もいるようですが、こういうリスクがあることを理解した上で始めてください」

 自分の資産の中で、預金と投資をバランスよく配分するのが、賢い資産形成の方法だといえる。

「今は人生100年時代といわれています。50代から投資を始めれば、15年以上の長期の運用を行うことも可能です。年金の不足分や医療、介護の費用が必要になる70代までに、資金確保のひとつの方法として、投資を考えてみてはいかがでしょうか」