0729_氷室京介

「氷室京介を卒業する」

 7月13日にステージから突然告げた言葉は、電撃的な発表だった。

「今年がソロデビュー25周年で、その記念ツアー中での発表でした。耳の不調が理由のひとつだといいますが、引退宣言は驚きでした」(音楽誌ライター)

 メディアへの露出がほぼないので、氷室のプライベートはベールに包まれている。

「21歳のときに、高校の同級生と結婚しました。ずっと家庭は円満ですよ」(音楽関係者)

 氷室は群馬県出身で、奥さんとは藤岡市の高校在学中に出会った。

「高校生のとき、暴走族の『ブラックエンペラー』に入りましたが、すぐにやめてしまいました。組織の1人という感覚が受け入れられなかったようです」(同級生の1人)

 そこで本誌も地元を訪ねて、当時の氷室を知る人に話を聞くと、意外な素顔を教えてくれた。

「当時は背の低い内気な男の子という印象でしたね。でも、そのころから必ずギターを担いで登校していましたよ」(近所の商店街店主)

 ミュージシャンになったのは、音楽好きの父親の影響もあったらしい。

「よくスナックにお父さんとカラオケを歌いに来ていましたよ。夜が深くなると、キャバクラやストリップ劇場に顔を出して、よく女の子を連れて歩いていました」(飲食店店主)

 氷室の実家は昨年、熱狂的なファンによって放火され、全焼している。現在は更地になった場所を、氷室は火事のひと月後に訪れていた。

「氷室さんは実家のあった場所に来て、5分ほど見つめていました。表情は暗かったです」(地元の住民)