人生ゲーム
 『レモンケーキ』が再ブームになるなど、昭和に流行ったものが再注目されている。そこで一世風靡した昭和の玩具の裏側について取材した。

◆人生ゲーム

1968(昭和43)年発売

《人生、山あり谷あり》

 当時のテレビCMで流れた、このゲームのコピーである。1度も『人生ゲーム』で遊んだことがないという人を探すほうが難しいと思うほど、このゲームは日本中に浸透しているのではないだろうか。

 ‘68 年に日本で初登場したこのゲームは、玩具メーカーの株式会社タカラトミー(当時のタカラ)がアメリカより導入した『アメリカンゲームシリーズ』のひとつであった。

 もとになっているのはアメリカで’60 年に誕生した『THE GAME OF LIFE』というボードゲーム。その後、’80 年にはモデルチェンジもされ、時代の流れを受けた《テレビのゲームショーで優勝》なんていう項目も加えられた。

 日本版もリニューアルがほどこされ、’83 年には日本オリジナルバージョンが登場。

「ルールはそのままですが、止まるマスに《お正月》や《お歳暮》という日本独特のテイストが加わり、職業もデザイナーやアイドル、パイロットなど当時の子どもが憧れていたものが加わりました」(タカラトミー広報・鈴木寿伸さん)

 以降『平成版』や『EX』など、時代に応じたアレンジが加えられ、さまざまなバージョンが生み出されている。  累計出荷数は1300万個におよび、今も人気が衰えることがない。