sabetsu0125

 女性、高齢者、同性愛者、障害者、人種間など、マイノリティー差別は後を絶たない。米国の大統領候補のトランプ氏の暴言や、ヘイトスピーチ、移民問題なども。そこで、街の人に差別について意見を聞いた。

「太っていることは自覚していますが、当たり前のように“ブー”というあだ名をつけられるのは納得いきません。これでも10キロやせたんです! やせたことはスルーして、“ぜんぜん気がつかねー(笑い)”と揚げ足ばかり取る。ウンザリ!」(30代・女性)

「派遣社員の私に対する正社員の上から目線が気に食わない。肩書だけで人を判別するな! 自分のほうが優位だからって差別していいの? 明日はわが身だよ」(20代・女性)

「お見合いパーティーで出会った人が、“お金がなくても優しければいい”と言っていたので、猛アタックしたら“ごめんなさい、顔が好みじゃない”と断られた。最初から“ただしイケメンに限る”って言ってくれよ!」(30代・男性)

 日常で巻き起こる差別的悲喜こもごも。もっとも公の場で差別発言をしてしまう人も後を絶たない。

「神奈川県海老名市議の男性が《同性愛は異常》とツイートするなど、配慮のないことをすぐ口にする人が増えているのも疑問です。ネット上で簡単に主義主張を言える世の中になってから、本当に稚拙な発言が増えていると思う。簡単に発信してしまうことに対して、責任が追いついていない」(40代・女性)

「区別がいつの間にか差別になっている。たまたま間違えて女性専用車両に乗ってしまったときに、女性から“次の駅で降りてください”と強い口調で言われた。言われなくても降りるつもりだったが、鬼の首を取ったように言われると腹が立つ。必要ない区別が悪しき構造を生み出している」(50代・男性)

「テレビでコメンテーターが《“障害者”を“障がい者”と表記するような過敏な配慮が、かえって差別意識を生み出している》と言っていて、ひざを打った。過剰な配慮によってある日突然“ひょっとして失礼なことなのかも?”と思えてくる世の中。もう少し肩の力を抜いて考えたほうがいい」(40代・男性)

 また、人種的差別が増えていることを危惧する声も。

「中韓との関係がこじれるあまり、ヘイトスピーチのような差別が当たり前になってしまった。よいところを見つける前に、悪いところを見つける人が増えている気がする」(50代・女性)

 ヨーロッパでもイスラム教徒との対立が先鋭化してきているし、差別や排斥に関する話題に事欠かない昨今。

「“心温まるエピソード”なんて話題があるときによく登場する人物って、何か障害を持っていたり、不格好な人だったりすることが多い。『美女と野獣』だってヒドイ言い草ですよ。

 私も自分をブサイクと自覚していますが、やっぱり陰で“野獣”って呼ばれていたらヘコみます……まぁ、王子様に出会えたら野獣でもなんでもいいんですけど(笑い)。結局、自分がハッピーなら何でも受け入れられるってことなんじゃないかなぁ」(30代・女性)