【タイムリー連載・フィフィ姐さんの言いたい放題】スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」がアメリカで社会現象に。その魅力の反面、事故をはじめとする、さまざまな問題が生じているという。いずれ日本でも配信されるであろう「ポケモンGO」を前に、個人個人、そして子どもを持つ親はとくに知っておかなくてはならないことがあるとフィフィは述べる。

「ポケモンGO」は日本の風土には合わない?

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日本の公式サイトでは今年中に「ポケモンGO」のサービスが開始すると書かれている

 海外で一大ブームを巻き起こしている「ポケモンGO」。日本でも近々配信されるでしょうけど、果たして海外のように定着するのかといえば疑問が残ります。

 まず、このゲームでは街中で携帯をかざす必要があるといいます。だけど日本はマナー、とくにスマホのマナーに関して厳しく問われる風潮があるでしょ。携帯をかざされることに対して警戒心もあるから、盗撮の疑いをかけられる可能性さえあると思う。

 そうした風土のなかで、海外のような流行り方をするのかという疑問がある。配信時期がアメリカの方が先というのも、こうした日本の状況を考えるとちょっと納得できるところもあるよね。

 また、日本で配信された場合、課金システムも問題になりそうだよね。お母さんたちのなかには、子どもが大人しくなるからといって、スマートフォンを与えている方も多いと思うけど、ゲームをしているなかで子どもたちが課金部分に勝手に触ってしまうケースも増えると思う。

 さらに、位置情報ゲームがゆえ自分の居場所がわかったり、アイテムを餌に実際に相手を呼び出すこともできるため、出会い系として使われてしまう恐れもある。自分の息子がゲームを通してそうした環境に身を置くことになるのかと思うと、やはり不安になります。

子どもがどのようなゲームで遊んでいるのか、親は把握すべき

 私の息子は小学6年生なんだけど「Wii U」にハマっていて、ゲームを通して友だちや見知らぬ人と通信しているのね。いまの子どもたちって、オンラインで何時に会おうねって約束しているのよ。

 で、ゲームには音声チャット機能があるから、息子が何を喋っているのかが聞こえてきます。でも前に一度、息子がオンライン上で本名を明かしてしまったことがあったわけ。そのとき私は、本名を晒すことの危険性を叱って教えたんだけど、そうやって誰かが教えないと子どもたちはそれが如何に危険なことなのか気づけないんだよね。

 だから、家のなかの出来事なんだけど、学校の先生たちにもこの前の保護者面談で「こういうことがあるので把握しておいてください」と知らせておきました。

 お母さんたち全員が、オンライン上で子どもが何を喋っているのか知っているわけではないとは思うけど、実際はガラっと喋り方が違っていたりしますよ。

 私の息子もオンライン上で音声チャットをやっていると口調が普段とまったく違う。その理由を聞いてみたところ、この方がゲーム上で人気が出るからって言うのね。私たちの世代と違って、ユーチューバーのようにネットのなかでヒーローになることへの憧れも強いし、ネットのなかで生きていくことに慣れているんだよね。そこには隔たりがあるなと、息子の会話を聞いていて痛感しました。

 「ポケモンGO」に関しては、大人が遊ぶ分にもトラブルが色々と起きています。子どもにとってはリスクもさらに大きい。配信側も警告はしているものの、すべては私たちに委ねられた状況にあります。当たり前のことだけど、自己責任なんですよね。

 子どもたちが社会と繋がるタイミングはいつの時代も適正な年齢があると思うよ。だからそれまでは、親がきちんと監視し、把握しておく必要があると思う。何しろ流行のスピードが凄まじいから大変だとは思うけど、お母さんたちは子どもがどういったゲームで遊んでいるのか、そしてどのようなリスクに晒されているのかをきちんと把握し、子どもたちに教える必要があるよね。

《構成・文/岸沙織》